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古本屋日誌
2020-01-20 09:38:00
坪内祐三は長らく「週刊文春」に「文庫本を狙え」というさすが文庫本のメキキだなあ〜〜といえるコラムを連載している。すでに1000回を超えていて本人も全3巻の単行本にするのが夢だとも書いている。
その最新の単行本が本の雑誌社から出た「文庫本宝船」で、その冒頭に例の2・26事件を扱ったちくま文庫の池田俊彦「生きている二・二六」を取り上げている。
この本は岡田啓介首相宅の襲撃に参加した池田俊彦の回想で、その中に例の「本庄日記」の話も書いてあって昭和天皇が「農民の窮状に同情するは固より、必要事なるも、而も農民亦自ら楽天地あり」と発言していたことを明記している。
坪内はこう書く。「こういう昭和天皇の世間知らずを知ったのちも、池田氏は『気持の軽くなるのを覚えた』とあくまでそれをうらもうとはしない」
まああれですね、昭和天皇が娘の身売りにまで追い込まれている農民の苦しみを理解せず、「百姓には楽しいことがいっぱいあるじゃあない〜〜」などと言ったのを聞いて、池田氏はこんな能天気なやつなら俺も取り立てて悪いことをしたわけではないなと思ったんではないのかね。
今日は「週刊ポスト」の発売日で坪内祐三はいつも最後のページにオールカラーの美術鑑賞のコラムを連載していたが、今日手にしてみたら「最終回」と銘打ってコラムが載っている。目次には「追悼最終回」の表示、コラムの下段には「坪内祐三氏は1月13日に逝去されました、ご冥福をお祈りします」のキャプションがある。
「サンデー毎日」は最新号が1月14日の発売だが坪内はここで「テレビもあるでよ」というコラムを連載しているのだがあ、これも特に問題なく大相撲の話が載っている。