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古本屋日誌
2020-01-13 21:28:00
昭和15年に出た内田百間の「南山寿」を入手しました。ぜひお読みください。
勤めていた学校を定年で退いて、恩給はあるものの、妻もいるし、老後のたつきをどうするかと考えて就職活動で後輩を訪ねるが「授業をあなたに回したらその分他の人の担当が減ってしまいますから」断られてしまう。
おまけに後を襲った男が不気味で、ストーカーのようにことあるごとに居合わせて「偶然ですよね〜〜」と言ってくる。長年連れ添った妻は脳溢血と思しき病で急逝してしまう。
所在無く送別会をしてもらった飲み屋に昼間から行って長々酒を飲み続けでしまい、店のものから「先生、実は今日は先生の学校の新人の歓迎会があるんですよ」と言われて、それまでには帰ろうと思うのだが、ズルズルいつづけて同僚に出会ってしまい「先生も出られませんか?」とかありえないような言葉をかけられてしまい、もちろん断ったものの、後々も仲間の間で語り草になってしまう。
おまけに仕官を頼みに行った後輩が、授業の空きが出たにもかかわらず仕事を百間には譲らず自分が引き受けてしまう。
まああれですね、内田百間はそんなに売れていなかったようだから金には困っていただろうし、職も失って焦燥にかられるところもあったんだろう。その焦りが面白く書いてあった。