Welcome
古本屋日誌
2019-10-27 10:54:00
先ごろ岩波新書から大木毅の「独ソ戦」が出てかなり売れている。
大平原であまり隠れるところもないような場所での撃ち合いだからソ連は2000万、ドイツも800万という信じられない人的被害を出したことは知られているが、大木によると、この数字は冷戦時代のバイアスがかかったものだという。
つまりアメリカとの軍事的な対峙下にあったので、国力を安くみられたくないとの思惑で実際よりも少ない数字になっていて、ソ連崩壊後に明らかとなった文書によれば死者数は2700万人に及ぶというから想像を絶するものだ。レニングラードの攻防戦ではドイツ軍が街を完全に包囲して兵糧攻めにして、降伏も許さなかった、つまり兵士と住民の抹殺を狙ったということだ。戦争当初スターリンの圧政を嫌って厭戦気分がソ連に拡がっていて、ドイツ軍に投降するケースも多かったが、ドイツの捕虜への虐待はとんでもないもので十分な食料を与えないまま遠くの収容所まで歩かせるものだからバタバタ死んでいってしまう。
大木は「ドイツがかかる蛮行を働かず、降伏したソ連兵や住民を国際法に則る扱いを施していたらソ連を倒せた可能性もある」としながらも実は独ソ戦はイデオロギーの対立に基づく絶滅戦争であったのでそれは不可能だったろうという。
つまりナチスはソ連の存在をゲルマン民族の世界統一に障害となるもので共に天を頂くことなどできないと考えていたし、スターリンもまた同様の思いを抱いていたという。
こんな内容でした。まああれですね、ヒトラーがソ連の絶滅を考えた根拠は何なんですかね〜〜
ユダヤ人の場合は第一次大戦で協力しなかったなどと言いがかりをつけていましたが、ソ連はそもそも敵国でしたからね。その辺りも知りたいところです。