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古本屋日誌
本の雑誌社から堀井憲一郎の「文庫本は何冊積んだら倒れるか」が出た。
堀井憲一郎は以前「週刊文春」に「ホリイのずんずん調査」を連載していて川崎球場の観客が公式発表では15347人になっているが、ホリイがバイトも雇って双眼鏡などを駆使して調べたら実際には3452人しかいなかった、これは不思議だと球団にも電話などで問い合わせてその真相を探り、「あれはですね〜〜年間予約席は売れているのでカウントしているのですよ」「いやそれを数に入れても明らかに多いですよ」などといった話だ。こういうバカバカしい企画を毎週やっていて実に素晴らしかった。
今回はそこまで気合は入れず、ゆるゆる文庫本を調べるスタイルで、パワーダウンは否めないな。
一番たくさん積み上げられた文庫は新潮文庫で他のが40冊程度だったのに50冊に達した。これはカバーの表面が他の文庫に比べてザラザラしているからではないか。
たてのサイズが一番大きいのはハヤカワ文庫を除くと、集英社文庫であり、2位は文春文庫、3位が中公文庫。新潮文庫はカバーの横の長さをページ数がある本もない本も同じにしているが講談社文庫は薄い本と分厚い本で長さを変えている。新潮文庫の編集部に言わせたら「節約なんでしょうがかえって高くついているのでは?」
ドストエフスキーの「罪と罰」やユゴーの「レゼミラブル」みたいな何巻もある文庫で第1巻と2巻以降の増刷具合を調べてどれくらいの人が1巻で挫折して読むのをやめたかを調べるみたいなのもあった。
amazonの関係では筒井康隆の文庫本で1円で売っている本があるのに2500円とか5600円とかかなり高い値段をつけている出品者がいることを書いている。
まあこんな感じでした。
まああれですね、調査が行き届いてない印象は否めないな。2巻目から売り上げが落ちる本があることはみんな知っているわけで、何刷で調べるのではなく価格で調べたら面白いのに。岩波文庫の「歴史序説」はイスラームの歴史観に彩られた歴史論なんだが2巻目は極端に安い。1巻は2500円くらいするのに2巻目は1円で売っている。ソルジェニーツィンの「収容所群島」も1巻は1000円くらいするが2巻目は1円。
でもどちらも3巻目以降はまた高くなっているから、2巻目がくだらない内容なのかもしれない。
amazonの価格差のことも別に誰でも知っていることだ。そんなことを改まって書くのではなくそんなに高いのに売れているのかどうかを知りたいところだ。これに関しては誰もが「高いのはいいと思って買う人もいるだろうし、間違ってこうてまう人もいるんちゃうか」でごまかしています。こないだ書いた藤田田の「ユダヤの商法」にも「安いものと非常に高いものが売れる」という法則が書いてあったが、ウソかもしれない。ぜひ堀井には真相解明にも挑戦してもらいたいものだ。
また中公文庫の縦の長さは3位なんだが、岩波文庫、講談社学術文庫、ちくま文庫と並んで人文系の良書が多く、エンタメ中心の集英社文庫や文春文庫とはちがうでしょう。つまり値打ちのある文庫として岩波、講談社、ちくまそして中公と並べるパターンが多くなるわけだ。私はそれを見越して中公文庫は意図的に岩波や講談社学術文庫より大きくしたと思ってるけどな。中央公論社
としての自己主張とみたい。
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