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古本屋日誌

2019-10-16 10:06:00

朝日文庫から永井義男の「本当はブラックな江戸時代」が出た。徳川時代がエコで平和な住み良い社会であったかのような幻想はもはやないが、「藤岡屋日記」や様々な随筆集を手掛かりに事細かくややこしかった世相を再現していて面白い本だ。

汲み取り便所なので不潔で伝染病が蔓延すること、試し切りや「人を斬ってみたかった」と言って辻斬りをする狼藉者、騒ぎが起こっても奉行所は手を出さず当事者同士の示談でカタをつけるように誘導する、10両以上の盗みは死罪となるため被害者が「夢見が悪いから」と泣き寝入りを強いられたりする。

まあこの辺はよく知られていることだな。それにしても大坂夏の陣では前田家や藤堂家、松平家などを中心に大量の戦死者が出てますよね。もちろん大坂方もそうなんですが、これなど理不尽、不合理ないくさでしかなく無駄にあたら若者を殺したが故に大坂は人口が急減して、しまった。いくさの後無理やり京都から町人を移住させる羽目になった。当然金沢や桑名でも同じ事態になってしまったと思われるのだがそのあたりの記録は残っていないのだろうか。