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古本屋日誌
しかしえらく暑い‼️連日35℃オーバーが続いて夜もあまり風が吹いて来ない。
戦艦武蔵に乗り組んでいて九死に一生を得た渡辺清の小説「戦艦武蔵の最期」を入手しました。
「戦艦大和の最期」を書いた吉田満は東大法学部を出て電探担当であり、いわばエリートとして乗り組んでいたが、渡辺は高小を出て志願して海軍に来たという一兵卒で、最後の出撃は機銃担当だった。
武蔵は出撃前に船体をグレイに塗り直し、敵からわざと目立つようにして囮の役目を果たすことになっていたという話が確認できた。初めの攻撃で魚雷が一本命中し、損害は軽微であったが、その振動で主砲の射撃を統御する方位盤が故障して、戦闘能力が半減した話が載っている。渡辺は「魚雷一本の振動くらいであっけなく故障する方位盤をどうして今までそのままにしていたのか」と技術の粋を集めたと喧伝されていた大和、武蔵の構造にそもそも問題があったと述べてもいる。
また渡辺が助かって漂流中、長い材木につかまっている数人の兵隊に遭遇し自分もつかまらせてもらおうと頼み込んだが、拒絶されたのみならず、蹴りを入れられたり暴行を受けたとある。「戦艦大和の最期」でもボートのつかまって助かろうとする兵隊を軍刀でその手を斬りはらい無慈悲にも追いやってしまうシーンがあるが、やはりそうなるだろうなあ。自分だけが助かろうと人を蹴落とそうとするのは実に人間らしいよなあ。
まあそれはさておき心打たれるのは二回の空襲を経て少し攻撃が途絶えた際に出た食事の話だ。
鍋にごま塩をたっぷりまぶして大きく握ってあるにぎりめしとぶった切りの沢庵に大和煮の牛缶、サケの缶詰というメニューなんだが、死体がゴロゴロ転がって異常な雰囲気の中当番の兵隊がお茶を注いで回っている。
うーん、すごい平常心やね〜〜、まだまだこれから敵機の襲来があるのに、いつも通りお茶を注いで回る胆力というか、惰性の恐ろしさが、でもそうだったんだろうなあ。