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古本屋日誌

2019-09-06 11:50:00

心斎橋筋の大丸前に長らく店舗を構えていた「本福ずし」が閉店して久しい。箱寿司や冬場はせいろで蒸しあげたバラ寿司をカウンターで食べられた。大阪が誇る最高の繁華街を見ながら舌鼓を打てる幸せはなかなかのもんだったけどなあ。このお店はいわゆる鰻の寝床のように横に長い構造で奥へ進むと通路の右手がガラス張りになっていて高く積んである蒸し器から勢いよく蒸気が吹き上がる様子が見て取れて心も身体も温めてくれたのだが………。
いまは梅田のノースモール地下街にある「たこ梅」がいいなあ。関東煮とタコのやわらか煮で有名な老舗だ。
コの字形になったカウンターから創業以来の出汁が残る大鍋やキビキビした面白い店員と話をしながら、阪急やJR、地下鉄に向かう人の流れを楽しみながらうまい関東煮を食べる。
「本福ずし」もそうだったが大して混んではおらず、自分の好きなネタをいくらでも注文できることも魅力の一つだ。
さらに大阪駅の中にあるうどんの「うしお」もなかなかよい。カウンター席から京都、神戸へ向かう、東海道線に急ぐガラガラを響かせる人たちや環状線に向かうリーマンを見ていると楽しい。物凄い形相で急いでスマホで怒鳴りながら行く人もいれば、ジーパンにサンダルでぶらぶら歩く人もいるし、「うしお」の斜向かいの和菓子屋の店頭で親子連れがああでもない、こうでもないと品選びに時間を費やしているのも楽しい。
自分はというと先ほどのリーマン同様これから同じような仕事に就く少しのいとまを過ごしているのだが、何か一瞬だけ自分が別世界に飛んだように思える。

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