Welcome

古本屋日誌

2019-07-19 12:24:00

今朝は昨日の晩から続く雨で蒸し暑い。

昨日は知り合いとハルカス美術館にモロー展を見に行きました。だいぶ前に西洋美術館であった展覧会は東京開催で行かず、目録だけを見て楽しむにとどまりましたが、この知り合いは中学生時代に、今から50年以上前に名古屋で開催されたモロー展に出かけてその色使いに魅せられたというのだから大した中坊だな。

例の「出現」やエウロパの色使い、背景の執拗な書き込み、観音様を思わせる線描など興味深い。モローは聖書の一シーンを切り取って世紀末的な頽廃を画面に漂わせて時代と寝た画家ですね。昭和の初めの青木繁のヤマトタケルなどの作品はまあ宗教画といえなくはないが、頽廃的な雰囲気は希薄でエネルギッシュな神々の世界でしかない。時代の制約もあったのだろうし、青木としては不本意だったのではないか。

古事記にもヤマトタケルが父の景行天皇から兄が朝食に出てこないから起こしてこいと言われて兄の家に出向いて、いきなり刺し殺して、折りたたみ、厠に捨ててから父の元に復命して「お前、どないしたんや?」と尋ねられて「身体を引き裂いて厠に捨てましたわ」と応えるシーンはなかなか印象的ですね。荒ぶる神の抑えがたい怒りやパワーが伝わり人知を超えた神の神秘を垣間みる感じがします。

雄略天皇も市辺押磐皇子を鷹狩りにかこつけて殺害して平地に死体を放置した。のちに市辺の息子が仁賢天皇となるに及んで「あれやな、雄略の墓を破壊して来い‼️」と命じるシーンもなかなか気合が入っていて素晴らしい。