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古本屋日誌
2019-05-12 10:27:00
「ヤングマガジン」に三田紀房が「アルキメデスの大戦」をずっと連載している。三田はバカな生徒をあれこれ仕込んで東大に合格させる漫画でなかなか面白かったが、本格的な歴史物に乗り出したことになり、金も儲けるが、やりたいこともするという天才のスタイルを身につけつつある。
東大の理学部、数学科を中退して海軍に入った櫂少佐が密かにすすめられている戦艦大和の建艦計画に異を唱え、阻止するために尽力する。推進側の出してきた費用の見積もりが異常に低いのを怪しみ、持ち前の数学的センスを駆使して、正しい費用を割り出し、そのデータを突きつけて問題点を指摘する。ところが敵もさる者、いつかな引く気配もない、そこで櫂少佐は………。
てな感じのストーリーで興味が尽きない。確かに日本海海戦ではあれほど策がはまり、バルチック艦隊を全滅に追い込んだのに、その36年後のレイテ沖海戦では戦艦大和の主砲は打てども打てども全く当たらない、それどころか商戦を改造しただけの護衛空母を正規空母だと誤認して、幻の敵影に怯える失態までやらかすんだからどうしようもない。
呉の「戦艦大和ミュージアム」では「戦艦大和に用いられた最新技術は戦後の高度成長の礎となった」などと夜郎自大なキャプションをつけている。これは死んだ2000人を超える勇敢な乗組員へのレクイエムとしては理解できるが、デタラメなであることは間違いない。