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古本屋日誌
2019-05-06 13:07:00
先日朝日新聞に金井美恵子が面白いエッセイを書いていた。天皇の即位を持ち上げたり、大騒ぎする連中を揶揄していて余すところがない。評論家や物書き、コメディアン、詩人などをおちょくるのみならず、そこらへんの大衆にも容赦がないのが金井美恵子らしくて楽しかった。
平成は大災害があいついだ時代だった、天皇夫妻が被災地を訪問して被災者に声をかける、人々は「感謝です」とかいうんだが、金井美恵子はこの言葉に対して「感謝❓」と突っ込む。
前の前の天皇の時に、戦争責任というような文学的な問題は答えられないと天皇が言ったことに、藤枝静男が「形容しがたいくらいの怒りを覚えた」と書いたことを述べる。戦争体験者である藤枝静男としてはこのような発言は腹に据えかねたのだろう。
翻って今回の即位に北野武が声をかけてもらって嬉しかったと述べたり、日本を代表する詩人である高橋睦郎や吉増剛造が賛美の言葉を惜しまなかったのを引用した上で「それは詩人の批評的言語意識を超えた存在なのだろう」と揶揄する。
まあその通りだな。身分制度がお好きな人がそれなりにいることが今回の騒動でよくわかった。