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古本屋日誌

2019-03-11 12:58:00

今朝はまだ雨が残っていましたが、昼前くらいからあがり、日差しが時折さしてきました。

「松下幸之助歴史館」なるものがリニューアルオープン1周年だそうで、電車の中吊り広告にまで登場して大々的に宣伝してます。
企業の経営者の遺産を展示する博物館は「藤田美術館」や「東洋陶磁美術館」「香雪美術館」などが有名で藤田美術館は例の世界に3器しかない曜変天目茶碗や源氏物語絵巻を所蔵しているし、先日もオークションで300億円からの売り上げを記録し新美術館建設の足がかりを築いた。
また藤田の邸宅跡は大阪市に庭園ごと寄贈されていて天満橋近くの広大な庭園をいつでも楽しむことが出来る。この緑が大川沿いにずっと続いていることでリバークルーズが変化を伴った景色を楽しむことができ、観光客を驚かすことになっている。
東洋陶磁美術館は油滴天目茶碗や鼻煙壺のコレクションがある。例の安宅産業のコレクションを住友が買い取ったものだが、住友は気前よく大阪市に寄贈したため、大阪市立東洋陶磁美術館となっている。住友財閥は天王寺に長年かけて建築した本邸もあっさり大阪市に譲り渡すなどなかなか豪快なところを見せた。
香雪美術館も長谷川等伯や野々村仁清など多数の重要文化財を所有しているし、阪急電車の線路を曲げさせた村山龍平の広大な邸宅を楽しむことも出来る。
翻って松下幸之助のはこれといった美術品も骨董品もなく単に松下電器がこれまで作ってきた家電の歴史を「世界の家電の未来を切り開きましたでござーい」と夜郎自大に見せびらかすだけのものだ。
幸之助も実は骨董趣味があっていろんな古美術商が出入りしていたのだが、幸之助には物を見る目が欠如していて「どうでもいい品物」をよくつかまされていたので警戒して金をケチるようになり、結局何も集めることができなかったのだ。
松下電器は藤田に対抗してか門真市駅近くの本社横にたくさんの桜を植えて、春にはソメイヨシノの春爛漫を楽しむことができて無料で開放しているのだが、大したスペースでもなく、周りは工場や道路に取り囲まれていて雰囲気を楽しむ余裕など持てない。藤田の庭園は大川に面している上に面積も広大だし、横には蛍の群生まで見られる「太閤園」があるし、松下電器のチャチな公園はまことに恥ずかしい。
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