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古本屋日誌
今朝は曇り空で昼前からポツポツ雨が降り始めています。3月10日は東京大空襲の日で、卑劣なアメリカによる無差別大量虐殺が行われたわけで、アメリカの加害責任を問う声があまりないのは理解に苦しむ。無辜の大衆を皆殺しにしようという考えはナチスドイツのユダヤ人虐殺と何も変わらない。
「週刊ポスト」の井沢元彦の「逆説の日本史」は呉座勇一への公開質問状と称して、呉座が朝日新聞などで井沢の名前を挙げて「勉強不足」とか「作家の思いつき」と批判したことへの怒りが述べてある。
井沢によると「安土宗論八百長説」は東大閥の学者が唱えたものだが自分がそれを否定する正しい論文を見つけた、今や八百長説を否定するのが学会の定説となっているわけだから、自分の言論活動はそれなりに意味があるはずだ。また現在の「飛鳥時代」という時代区分は都がずっと飛鳥にあったわけではないので不合理で、自分は「首都移転時代」とすべきだと思うという。
井沢の「猿丸幻視考」は殺し方のトリックがデタラメではあるがまあまあおもしろいし、「逆説の日本史」は八切止夫みたいで私は大好きです。今回の反論は安土宗論を取り上げているが、通説に異を唱える考えを自分が思いついたというのではなく他人のふんどしで相撲を取ろうといういうところがゆるいな。また時代区分の話は相手にもされんだろうな。井沢にはできたら足利義満暗殺説で呉座勇一に挑んでもらいたいものだ、これは正しい考えだと正面切って主張をぶつけてもらいたい。
井上章一が「古墳時代」や「安土桃山時代」に異を唱えた時ももちろん誰も相手にしなかったからね。白川静の漢字の語源説も基本的にはスルーされてました。高島俊男は「漢字には形声文字があって読み方と意味が分離しているものが多いわけだから全部象形文字のように解釈しようとするのはおかしい」と書いていたけどね。