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古本屋日誌
2019-02-07 12:43:00
今朝は冬らしくないぬくい陽気で、風も冷たくない。
土本典昭が監督の「パルチザン前史」はなかなか魅力的なノンフィクション映画で、京大経済学部の助手だった滝田修の日常を丹念に描いた作品で、滝田がいろいろ困るシーンばかり印象に残る。
バリケードを築いて立てこもり、ヘルメットをかぶり、角材を手にして「武装」したはものの、その中で何が起こるわけでもないし、機動隊が解除にくるわけでもない、まったりした日常が流れ、勤勉な学生は自主講座を開いて勉強したり、体を鍛えるためにランニングをしたりしているが大半の学生は怠惰であり、頭も悪く、単なる落ちこぼれである、ために朝寝をしていぎたなく、1日なすことも無い。「小人閑居して不善をなす」そのもの、滝田は「なーお前らあれや、もっとちゃんとしなあかんやろー計画立ててあれするとか、これするとか」と盛んに説教しているのだが、ダラけた学生の反応はない。
滝田は学生を連れて予備校に教えに行くことがあり、「大学闘争」の話をするんだが予備校生から「そないに問題ばかりで解体した方がええゆうてる大学になんでおるのん❓」と至極当然の質問を大勢の生徒の前で言われて滝田は「うーん、あのなあ、この質問はほんまにつらい、つらいねん」とうなるシーンなど笑ってしまう。
しかしこの作品は1969年に公開となっていて政治運動の危うさや胡散臭さをよく描いてもいるし、どこの世界にもバカはたくさんいて、どう扱っていいのかわからないこともきちんと描いている。その水準の高さには驚くばかりだ。