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古本屋日誌

2019-01-09 12:12:00

今朝は珍しく風が強うて気温はそこそこあるものの、体感温度は厳しい。おかげで洗濯物はすぐに乾きます。

以前ちくま文庫から「田中小実昌エッセイコレクション」全6巻ご出ていて、昨今これのダイジェスト版が刊行となりましたが、やはり人気のあるのは映画評論のやつと6巻目の自伝です。非常に挑発的なものことをさらりと書く、あとは分かれよとでも言いたげなフレーズはかっこいい。

映画編では例の松本清張原作、野村芳太郎の「砂の器」を評して「くだらない映画だ、とにかく仕方がない」と突き放した書き方をした上で「ああいうものが人気が高いのを見ると大衆というのはバカだとしか言いようがない」とまで言う。田中小実昌はその上で松本清張の映画でこれは‼️というものを挙げているのだがそれについてはご自分でお読みいただくとして、確かに映画の砂の器も文学のそれも面白いものではないですね。

らい病になっていた自分の過去を消し去りたいためにそれを知る人間を次々消していくなどというのは下手くそな探偵小説そのもので、そんなことしたら殺さないといけない人間が何万人ではきかなくなるでしょう。それを3人で済ますというのは御都合主義でしかありません。

映画の方は犯人がピアノを弾くのに合わせて延々と過去のいじめの歴史がフラッシュバックされて映像化されてますが、いじめられて大変だったとか、本当の親子だと名乗りたいが名声を失うのを怖れてそれができないとかが画面からはうかがえますが、だからどうなんだとしか言えません。病気による差別はいわば公認された差別で、それが許されないことは世間一般の常識となり、差別するものを叩くことも正当化されています、これがつまらないわけです。お涙頂戴が十分に期待できるフィールドで、それを十二分に計算しつつ映像化することがくさいだろうと思うわけです。

翻って大阪への不当な差別は差別することが公認されていて、東京や横浜、千葉に行くたびに「さあ待ってました‼️ゼニの話をお願いします」やら「大阪の人のわりには全然面白ないね」やら「さあなんか言え」だの不当な扱いを散々受けてきて、腹も立ちそれをその場で言ったり、いろんな場で聞いてもらったりしてきましたが、残念ながらみんな笑うだけで相手にもしてもらえません。みなさん、あれですね地方差別には寛容なお方ばかりですね。