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古本屋日誌

2018-12-28 18:31:00

今朝はかなり冷え込んでいて外出した時、下から寒気が湧き上がってくる。といってもまあこれまでよりかは寒い程度でこれからする仕事の段取りを考えて歩いていると忘れてしまう程度だ。

先日祇園の「おかる」といううどん屋に行ってカレーうどんを食べたが、確かにうまいし、肉もたくさん入っていて、しかもジューシーで値打ちがあるが、大阪で食べる普通のカレーうどんやカレーそばがせいぜい700円くらいであるのに比べてかなり割高で「そりゃあ、うまないとあかんやろ」とも思った。京都は観光地として歴史的に甘やかされている街なので、高めに価格を設定しても、客は非日常を楽しみたいと思っていて、普段と少しちがう高級な食べ物は需要にぴったりで人気が出るのはわかる。

この「おかる」の店内にも壁面にはそれこそ所狭しとたくさんの色紙ご飾ってあって、近所の茶屋の舞妓や芸妓をはじめとして、京都花月も近いから吉本の芸人のものもたくさんあった。こういうのは確かに羨ましい。店に来た自分が好きな客に色紙をお願いして例の「〇〇さんへ」てなやつを書いてもらって一言二言言葉を交わすこともできたらさぞかしうれしかろうし、やりがいも出ようというものだ。

古本屋稼業で私の好きな研究者や作家から注文が入ることも珍しいことではなく、できたらサインや励ましのお言葉を頂戴したいとも密かに思うのだが、本を送るときに「ご高名は日頃から拝聴しております、できればこの色紙にお言葉でもなんなりと賜りたく存じます」とやるのはいかにも不自然でカッコがつかない。

わざと間違った本を送ってクレームの電話やメールが来るのを待って、正しい本をお送りするとともにお詫びの電話を差し上げて謝意を伝えて「ひょっとしてあの、大江健三郎さんではありませんか?」てな感じでそらぞらしくお話を始めて、こちらの目ばかりで「こんな本もあるのですが、よろしかったらご査収ください」てな感じで気に入ってもらってとかいろいろ妄想してます。