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古本屋日誌

2018-12-19 14:14:00

今朝はさほどの冷え込みはなくまずまずでしたが、風がかなりあり少し寒い。

講談社現代新書から高槻泰郎の「大坂堂島米市場」が出ました。徳川時代の米の先物取引を詳細に論じたもので、なんでも中之島に蔵屋敷を並べる西国の諸藩は年貢米を大阪に回送して商売人に売るのだが、お米そのものを渡すのではなく米切手を手交し、それを持参したら米10石と交換することになっていた。この米切手を堂島の市場でやりとりして儲けるのだそうだ。現在の株式市場同様空売りも行われていて、なかなかいつの時代も商売人は抜け目がない。蔵屋敷の方は蔵に米の現物がなくても、あるいは持っている米の量をはるかに超える米切手を発行することもあり、まあ銀を手に入れられるから当然なんだが、時には取り付け騒ぎとなり大阪町奉行も介入して結局商売人の主張通りに米や銀を用意させられていたとのことだ。火事などの天災で米蔵が焼けて引き渡す現物がない場合は書面上は免責となっていたが、実際は商売人の要求に応えて「実は引き渡す分の米は焼けていなかった」などとなり八方手を尽くして引き渡すことになっていたそうだ。

高槻泰郎は新しく中之島に出来る近代美術館について、そこにあった蔵屋敷を復元して内部に絵を展示するようにするべきだったのに、なんかようわからん建物にしてしまったのはいかんと書いていて面白かった。蔵屋敷の中にモデリニャーニーとか佐伯の絵があるのもシュールでいいかな。