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古本屋日誌

2018-10-07 09:19:00

昨日の晩はえらい暑うて蚊も飛び出てブンブンうるさいことこの上なし。手の甲を噛まれて痒いので起きてしまう。

直木賞作家の出久根達郎は昭和34年に茨城から上京して古本屋に就職したが、それは住み込みの店番の仕事で朝から晩までの長時間に及ぶもので、しかも客はめったに来なかったという。出久根は趣味が切手の初日印の収集で皇太子の結婚記念切手の発売日なんかには朝早うから並んで切手を仕事場宛に郵送して初日の消印を手に入れていたという。

あまりにも勤務時間が長く、暇なので店主の目を盗んでは収集した切手を一人眺めては悦に入っていたが当然見咎められることになり、「お前は本屋なんやから本を読んで勉強せんかいな」と叱られて悔し紛れに勉強する気もないのに夜学に通わしてくれた頼み込んだが「何ゆうとんねん、うちにはなんぼでも本があるやないか、それ読んで勉強したらええやないか、そっちの方がよっぽど身につくもんや」とまた叱られる。だいぶストレスが溜まってある日おばさんが息子の高校の教科書を売りにきた、当然と商品にならないから買い取らないのだがおばはんが「あのなあ、ちょっとこま要るだけやよってに、あしたになったらまた請け出しに来るよってなんぼでもかまへんよって頼むわ」とかいうので嘘ついてると知りつつも500円で買い取ってやったという。(会話は私が勝手に大阪弁にしておきました)