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古本屋日誌
2018-09-12 12:34:00
今朝はやはり昨日からの雨で湿度も高く、蒸し暑いです。
先月岩波文庫から与謝野晶子の「私の生い立ち」という自伝と友人の思い出話を集めた本が出ました。
晶子の生誕140年記念との触れ込みですが、挿絵が竹下夢二で、例の幻想的な流れるような筆使いで書き流した絵も楽しめます。晶子は妻子ある鉄幹と浮名を流して、結婚後は晶子の文名のみが高まり、鉄幹は一向に評価されない人生だったが、なぜか晶子は離婚などせず、子どももたくさん産んでと不思議な人ですね。嫁の方が金を稼ぐようになると旦那がへんねし起こしてややこしなることも世間ではようあることなんですが何か夫婦の絆があったんでしょうな。その辺は渡辺淳一先生にお任せするとします。
さてこの本ですが幼い頃受けた不当ないじめの様子が事細かく実名で書き込んであって面白い。まるで藤子不二雄、柏原兵三の「少年時代」「長い道」みたいなリアルさですから怖い。
学校で何か悪いことをしているのを見とがめられて、教師に黙っていてあげるかわりに学校にお菓子を持ってきなさいと要求される。晶子はしょうことなしに、毎日お菓子を持っていくのだが、それをまた別の女の子に見つけられ「うちにもおくれんか」となって二人分持って行かなあかんことになる。たまらんようになって晶子は止めようとするがその子は「あんたなあ、学校の決まりでお菓子持ってきたらあかんことになってるやろ、しゃーあのに毎日持ってきてやったりしてること先生にゆうたろか」とわけのわからん脅迫を受けて今度はお金も入れてお菓子を持ってくるように要求されて仕方なく持っていくことになる、というような面白いお話でした。