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古本屋日誌

2018-06-12 01:24:00
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宮崎哲弥がちくま新書から「仏教論争」を出しました。宮崎哲弥はテレビで「週刊文春」であらゆる森羅万象を撫で斬りにするコメンテーターでもあるのだが、仏教学者たる姿が真骨頂なのかポレミカルな面白い本を出しました。無明や輪廻に関する優れた研究書が1000円くらいで買えるのだからありがたい。

釈迦が自分の悟りは凡夫大衆には理解し難いから教えを説くつもりはないと思っていたところに梵天がやってきてなんとかお願いしますよーと頼み込んで翻意させた話は有名ですが、宮崎哲弥によると大衆には理解できない理由は人間の本能にあるという。我々は自分の好きなもの、快感を感じるものに惹かれるし、逆に気に触るもの、不快なものからは遠ざかろうとする、これは当然ですよね、でもそれが無明なんだという。その無明が実は我々の苦しみの大本なんだが、その本能ともいうべき反応から自由になるのは難しいだろうというわけだ。

うーん、そりゃそうですよね、嫌いなものを分け隔てなく扱うというのも難しいし、それはすでに好きと嫌いを前提にしてるから無明であることはなんら変わりはない。そうなると織田信長に対抗して焼き殺されたが「火もまた涼し」と言って従容と死に赴いた坊主が悟っているということになるのかなあ。 

猫たちは相変わらずマイペースで過ごしています。