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古本屋日誌

2018-04-06 12:17:00

今朝は晴れていたが11時あたりからぱらつき始め今は地雨です。

先日お客さんから出たばかりのちくま文庫「たまゆら」(神藏美子)などをお譲り頂きました。この本は以前は横長の大判で出ていたもので評論家の坪内祐三のいい人が白夜書房の末井昭とくっ付いてしまうまでの神藏の表情を巧みに撮影したもので、アラーキーの「東京日記」みたいな作品です。

また同じお客さんに伊賀駒吉郎の「三都比較 大阪研究」もお譲り頂きました。伊賀駒は夕陽丘女学校の校長で、兵庫の甲陽中学の創設者でもある教育者で大正4年に1400ページあまりもある大部の大阪研究書をものしていて最近は全然目にしませんでした。大阪の名所として例の骨佛のある一心寺が載ってます。しかし骨佛とことは全く書いてなくて、大正4年にはなかった風習のようで、代わりに境内にある古跡として「家康駒つなぎの松」「霧吹きの松」「彦左手植えの老椿」が書いてある。このうち「霧吹き松」は家康が幸村に追われてあわやという時に霧を吹いて家康を救ったというもので、一応現存しているようだが、後の2つは影も形もない。残っている松のことも全然宣伝してないので、ないも同様で、一心寺としてはそういう京都のような名所旧蹟にたよった金儲けではなく、みなが直面する死をテーマにお寺の存在意義を見出していった。京都の寺ならまあ松なり、椿なりが枯れたらそれらしいのをどこやらから調達してきて丁寧に植えてまたぞろ名所でございてな感じにするに違いないが、それって立派な文化財の偽造、捏造ですからな。