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古本屋日誌

2018-03-20 12:51:00

今朝はうって変わって少し寒くなりました。しかし風はあるとはいっても厳冬期とは違い優しい風です。8つのメス猫はババやししをする時は前から興奮してよくほえますし、した後も吠えてますが、三つの黒猫兄弟はしません。そういうものなのか。

先日NHKスペシャルは福島第一原発の放射線放出量が極端に多かった日の特集をしていました。この事故に関する本では船橋洋一の「カウントダウン メルトダウン」と大鹿靖明の「メルトダウン」が有名でどちらも非常にためになり教えられる本ではありますが、自民党が党利党略つまり民主党政権を叩くために垂れ流したデマの類、やれ菅は海水を注入すると原子炉が傷むと危惧してためらったために事故が拡大したとかやれ吉田所長は注水をやめると官邸には返事しながら裏ではきちんと注水をしていたとかですが、こういうバカげたネタにページを割きすぎていてよくありません。自民党が政権を奪うため、また利権を得たいがためにどんなデタラメでもやってのけることは学ばないといけない点ではありますが、そんなことは「ショックドクトリン」に詳しく書いてありますし政党として当たり前で大した問題ではありません。

やはり知りたいのは事故対応とその際の決断です。先ごろ急死した大杉漣が吉田所長役をやっていてなつかしかった。春日太一が時代劇での大杉漣の演技をあまりにもひどい、何もわかっていないと酷評したのを思い出しましたが、今回は良かったです。一号機でベントをしょうとして運転員が建屋に入り必要なバルブを操作しょうとしたが、線量が高すぎて引き返します。また三号機の電源復旧や注水作業も炉心圧力の上昇が確認され、一号機同様水素爆発があるのではと警戒して吉田は「我々の身が守れないようでは周辺住民の安全も守れない」といい、作業員を撤退させました。さらに二号機も危機に直面して今回はベントもできず、SR弁を開けたはものの水が入らない、その理由は線量が高くて注水している消防車の管理がきちんとできず、バッテリー切れになったからなんですが、吉田所長は6400人いた作業員を700人に減らして安全なところは避難するよう指示しています。さらに二号機の爆発が起こった時は(本当は4号機の水素爆発だったんですが)格納容器が大きく破損したと判断して退避を指示していました。まあ人命優先だし、社員も含めて所詮は金で雇われている人間で命をかけるいわれは全くないわけだから、吉田の判断は当然です。しかしどの局面においても命を比喩ではなくてかけられる人がいれば事故の拡大は阻止できたわけですから、その意味でわが国は難しい国です。危機に瀕した時に決断を下さないというのは主権がないも同様だというカールシュミットの話を思い出しますね。朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争など要するにアメリカに汚れ役はやらせて日本は美味しいところを頂いて来たわけで、そんなにアメリカに依存していいのかという危惧は自民党もさすがに持っているのだろうが、戦後70年余りまあなんともなかったわけで正しい選択でした。今回の原発事故は自前では国を守れないわが国の欠陥が露呈しましたがなんとか、神様の助けなのかなんなのか東日本に人が住めなくなる事態は回避できました。確かに未だに帰れない人もたくさんいて立ち入り禁止地帯はあるが、主権を放棄してしまっているから、危機に立ち向かうことはしない。でもかわりに安楽と富を手に入れた、と考えれば考えを改める必要はないのかもしれない。