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古本屋日誌

2018-01-24 11:43:00

今日はえらい寒い上に風も強いです。気温が低くてなかなか上がりません。メス猫がこのところは布団で寝てくれず一階のおこたの中でねています。私が寝返りするたびに神経質なのでいったん外に出てまた布団に入るというのがわずらわしいのでしょうか。

先日お客さんから交通公社が発行していた「旅」という雑誌をまとめてお譲り頂きました。1974年の12月号は特集が大阪、神戸を見直すで、生島治郎が「食いだおれ文化論」を書いてました。政治の中心の東京は権威におもねるところがあるが大阪は上海に似ていて権威主義でないとあるが、特に食い倒れの話は書いておらず、かなりデタラメな論考でした。ただ生島が友人の司馬遼太郎に権威主義の話を聞いて司馬の言葉を記しています。「おれなんかはいくら売れても所詮物書きという風にしか扱ってくれないから、それが過ごしやすい」と書いていて、これは確かに大阪の魅力ですね。司馬遼太郎はかなり稼いだろうけど、そんなに稼げるのは非常識な仕事をしてるからで、まともな人のすることではない、普通に仕事している方がよっぽど正しい生き方だし、そもそも司馬遼太郎の稼ぐ金と普通の人が稼ぐ金とは全く別のもので、重みも違うし値打ちも違うという伝統的な価値観です。

それにしても司馬遼太郎には未刊行の小説やエッセイがかなりある。先年文春新書で「サラリーマンの論語」は復刻したわけだが、この本はもともと六月社という例の「あまカラ」を出していた出版社、バックは鶴屋八幡がだしていたわけで、それが何で天下の文藝春秋から出るのかね。司馬は終生東大阪に居宅を構えていたわけだし、出せばもちろん儲かるわけだからその点でも大阪の出版社が出して欲しかったな。最新の谷崎潤一郎全集でも例のプライバシーの問題で「鴨東綺譚」は収録してない。誰が文句を垂れたのかは知らないがくだらないけちつけに耳をかそうとする中央公論新社てバカ丸出しだ。