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古本屋日誌
2018-01-10 00:39:00
先日重松清の作品をあれこれお客さんからお譲り頂きました。重松はもとは角川書店に勤めていて「野性時代」の編集長までしていた経歴がありますが、なぜか辞めて物書きになり才能を発揮していい作品を書いていますし、書評家としてもなかなかの本を紹介しています。「小学五年生」という主人公が全員五年という短編集があり、その中に入院している母のところにバスの回数券を使って毎日見舞いに通う話があります。回数券の最後の分を使ってしまうとさらに母の退院が伸びてしまう気がしてバスの運転手に金は払うからその代わりに回数券の最後の分は返してくれと涙ながらに頼み、ぶっきらぼうな運転手もそれを受け入れる。やがて母は退院し主人公は例の返してもらった回数券の裏に「ありがとうございました」と書いて料金箱に入れるという話です。重松にしては出来が悪く、そもそも話が破綻してます。回数券の最後の半券を返してくれと運転手に頼んでますが、そんな必要は全くなく、ただ半券を入れずに金を払えばいいだけです。また最後にお礼を書いた半券を料金箱に入れてますがそんなもん気づいてもらえるわけがなく、意味はありません。まあ重松は編集長でもありましたし、忙しい路線バスなど乗ったこともないんでしょうな。でも重松はくだらない作品ばかりでなく映画にもなった「あの日のまえに」のガンリュウとかいいのもあることはいうまでもありません。