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古本屋日誌
今日も雨のあとなのになぜかぬくといです。先日お客さんから畑正憲の角川文庫「われら動物みな兄弟」などをお譲り頂きました。畑正憲はムツゴロウですが、このところ子供にも知名度が低下してます。それはこの本のかなりアナクロな内容によるのかもしれない。彼が東大理学部にいたときの夏休み中の合宿の話が載っていて朝も早うから実験、観察がつづき、終わったら直ちにレポートにまとめて教授に見せる、合格やったらいいのだが、あかん場合は夜の11時くらいから実験のやり直しとなり次の朝はまた7時くらいから新たな実験となるので、やり直しの学生は寝る時間もなくなり、睡眠不足で朦朧となり塩酸の瓶を口に流しこもうとして、教授に突き飛ばされるという話なんですが、今でもこうなんでしょうかね?確かにこれぐらいは東大なんだし、日本の将来を担う学生なんだから当然でしょうけど今のお子さんに通用するのかは疑問です。それにしても畑正憲は学研映画に就職して、教材用の優れた映像を作るのだがそれで満足だったのかはよくわからない。死ぬ思いまでして研究したがあんまりそれを生かすことのできない職場とも思える。東大や京大には学部を卒業していきなり助手になる制度があり、優秀な人材が企業に取られるのを防ぐためだそうだが、本当に優秀なのかわからない。坪内祐三は「唾棄すべき制度だ」と激しく週刊文春の連載で罵っていたが、まあ文系の学問は師弟関係がややこしくてお流儀にあううい奴を採用するケースもあるだろう。
今は神戸大学の教授になり先だって中公新書から「本居宣長」を上梓した田中康二は神戸大の院生時代の話で「こないだ教授に呼ばれたんやけど、おれはもう修士の二回なんやけど、お前は院生10人の中で何番目くらいな思う?それで正直に5番目くらいですかね、ゆうたら教授はそうや5番目や、博士課程には3人しかとらへんからそのつもりでおってくれとゆうんや」
まあこれはかなり考えたらひどい話で3人しか博士に上げへんのやったら大学院にあげるときにその旨ゆうとけよとなりますよね。