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古本屋日誌
2017-10-12 13:17:00
今日は急に肌寒くなりました。午前中大阪市内のお客さんのところに伺い有明夏夫の文庫本などをお譲り頂きました。有明の作品はとにかくディテールが細かい、大阪市内の地理、町の名前、沿革など徹底して調査して余すところがない。明治初めに市内の町名が大きく変更されて従来の細かい固有名詞の町名が洋式なのか、番号で呼ぶことにされ大衆が迷惑してる話なんかがさりげなく織り込まれている。そういう逸話はミステリーには大した意味を持たないような気もしますがそれが書きたいんでしょう。推理の筋道もしっかりしていて、なんでみんなもっと読まないのか不思議です。「半七」みたいな感じだがあれは風俗小説みたいでしょう。
角川文庫のカバーは初め西郷さんの錦絵でしたが、NHKで桂枝雀主演のドラマになってそれが表紙になりました。
高橋のぼるは例の「土竜の唄」でブレイクして、素晴らしい漫画家ですが、45巻でシチリアマフィアの家の地下に監禁されて身動きできない状態で、逸物をネズミにかじられる危機に直面して、バカバカしい妄想にふけってネズミを退治していくんですが、その絵が妄想爆発で、きらびやかで素晴らしい。歩く歩道に縛り付けられて仰向けで女の中を移動していく細かい絵なんです。そこまで細かくしなくてもいいのに高橋はそれが描きたいわけでしょう。