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古本屋日誌

2018-09-28 12:00:00

今朝は日本晴れで爽やかです。少し汗ばむくらいで仕事もはかどるシーズンです。

昔からなんですが本は買いすぎるようにできていますよね。全く興味のない人から見たら「あんなもん一冊一冊背表紙の色も大きさも違うし部屋に置いといたら不協和音を奏でますやん」と毛嫌いされ本棚にはカーテンをかけて普段は見えないようにしてインテリアの統一性を保つようです。しかし本は集めたくなるパワーを秘めていてシリーズ物など集め始めると夢にまで出てきます。

私は学生時代に新人物往来社から出ていた「歴史読本」のシリーズが好きで日本暦総覧とか、系図の特集とかなんですが、なかなか創刊号の系譜のやつが見当たらない、毎日下宿からバイクであちこちの古本屋を巡っていましたが、ある時電話をしたら鴨川の北側の大きな古本屋で「ようわからんけど、だいぶぎょうさん仕入れた山の中にあったやもしれん、あれやったら見て見たらええんちゃうか」とのことなので、喜び勇んで下宿からバイクで出たら右からやってきたホンダのゼットに跳ね飛ばされて4、5メートルくらい宙を舞いどたりと車道に落ちました。降りてきて「いけるか?」ゆうにいちゃんに病院に連れて行ってもらうのも断り、そのままバイクを起こして古本屋に向かいましたが、もちろん空振りでした。

お客さんにも本に思い入れがあって、売りたいとわたしを呼んでおいて「一つお願いがあるんですが、売った本がもし売れなかってもほかさんといてもらいたいんやわ」とお客さんが言う。せっかくせっせせっせと集めたのにほかされてごもくになってまうのが耐えられへんゆうことのようで「はいはいはい、ようわかってますよ」と答えてますが、処分してしまうことは言うまでもない。