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古本屋日誌
2024-04-21 13:22:00
個人商店はどこも後継問題が深刻だ。
子どもに継いでもらいたい気もするが、そもそも性格が向いていないことも多いし、その商売の醍醐味がわかるわけでもない。
そうこうしているうちに、親は歳を重ねて、いつもなら難なくこなしていたルーティーンも億劫になってくる。
親しい古本屋も、今年の秋で店を閉めると聞いた。
「うっとこはな、もう50年、この商売やっとるよってな。
仕事はな、しんどないゆうても、店開けとったらな、前見とかなあかんやん。
ほんで心臓に持病もあるし、血ぃ固まらんようにする薬呑んどるよって、怪我してもうたら、逆に血ぃとまらんようになってまうさかい、気ぃつけやなあかへんねん。」
「せやけど、残念やわ、ええ本ようさん置いたあるし、おっさんとこ閉めてもうたら、本買いに行くとかのうなってまうわ。ほんでも辞めてから、どないしはんのん❓」
「そら、やりたいこともあるしな。時間て銭では買われへんよってな。まあでけるか、でけんかわからへんけどな」