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古本屋日誌

2024-02-28 20:20:00

昨日、仕事で河原町三条に出向いたが、その折、河原町通を少し下がった大学堂が店を開けていた。

 

 

この古本屋はしばらく店を閉めていたのだ。

 

しかしそれは店売りの再開ではなく、河原町通の路肩にバンが止まり、屈強な4、5人の男たちが物憂げにダンボールに店の本を入れて運んで行っている。

 

 

やはり店じまいなのだ。大学堂は明治40年の創業と聞いたから、100年以上の歴史を持つ古本屋だ。

 

 

 

いつも帳場にいた婆さんは80くらいなのではなかろうか、ご多分にもれず、跡継ぎがいないため、体力の衰えとともに閉店してしまうのだ。

 

 

 

子どもは、日本の場合は、親の跡を継ぐのを嫌がり、東京に出たり、全く縁もゆかりもない業種に就職したりすることがままある。

 

 

子どもにしたら、親のやっている仕事は退屈で、面白くもないし、派手さや心躍らせる魅力もない、と考えるわけだ。

 

 

ごく一部、何年かして、出戻りのように帰ってきて、遅ればせながら跡を注ぐのもいるけど、古本業界はそれも少ないのかもしれない。

 

 

少し前には近くの京阪書房、平安堂も閉店して、京阪書房は更地、平安堂はモータープールになっている。