セイコガニの白ワインジュレです。この前にノンアルスパーをウエルカムドリンクでお出しし、この後に温かいテリーヌが出ます。オマール海老のブイヤベース、お肉が牛フィレとアニョーのグリルと牛ほほ肉の赤ワイン煮込みで、パン、ドリンク、デザートにイチゴのパルフェが付いて税込み8000円のコースになります。

昨日オーブンで焼き上げたテリーヌです。フルコースなのでアラカルトよりは少し薄めにカットし、強力粉をはたいてオリーブオイルで表面に綺麗な焼き色をつけます。

仕込みだけしておいて、ランチが終わってからオーブンで焼き上げます。日持ちもせず冷凍も効かず、元価も手間もかかりますが味はバツグンです。大皿料理にも回しにくく、クリスマスの時期に一度だけ仕込みます。飴色玉ねぎ、パルメザン、強力粉、卵、生クリームのアパレイユに、上庄里芋の素揚げと椎茸のソテーをベーコンで巻き上げています。

今年の営業は27日の日曜日までで、年明けは5日の火曜日から再開しようと思っています。毎年どこに出かける訳でも無く予約が入ればイベントなどもしていましたが、流石に今年から来年にかけては断りました。これだけ人が集まって会食するなと言われれば、いくら福井が感染者が少ないとは言えやる気も起きません。団体様の予約が入って嬉しく気合が入るその反面、換気しながらとは言え本当に受けて良かったのかと思う自分もいます。年明けも団体の仮予約が入っていますが、それもコロナの状況次第だとこちらも仮にさせてもらいました。年末年始の人の動きも分からないし、国からまた休業要請が来るかも知れないし店側としても返事のしようがありません。コロナ対策でも100万円以上かけていますし、店としても個人としてもやれる事はやっているつもりです。閉店している店もあちこち見かけますが、コロナが理由と言うよりそれまで売り上げや人手不足などありコロナが後押しした感じだと思います。チェーン店の定食屋が閉店していましたが、ここは土曜日の夜の営業を人手不足で閉めているようなスタンスでした。そんなチェーン店やフランチャイズのやり方があるのかと思っていましたが、案の定取り壊しが始まっていました。居酒屋グループがリスクの少ない焼肉屋に方向転換したり、大手はコロナが終息するまで体力も資金力でも凌げると思います。問題は個人でやっている飲食店ですが、これはそれこそ個人個人の考え方の違いがあります。年齢的にも若かったり逆に年配の方なら辞めて鞍替えや引退も視野に入るでしょうが、自分ぐらいのバブルから氷河期世代の40～50代は選択肢も多くありません。今更人に使われるのも自分の性格に合っていないし、料理へのモチベーションが下がった訳でもありません。毎日息をするのと同じ感覚で料理をしていますし、これ以外好きな事も出来る事も自分には無いし、他に向いている仕事があるとも思えません。後一週間クリスマスに向けて頑張りますが、来年の今ごろはどんな感じでこのブログを読み返しているのか楽しみでもあります。ワクチンが行き渡って以前のようなマスク無しの世界になっているのか、まだ落ち着いてなくて旅行も行けない状況なのかは誰にも分かりません。ただ今回再確認出来て良かった事と言えば、やはり人生やりたい事をやれる時にやっておかないと後悔すると言う事です。死ぬまでにもう一度フランスに行きたいなんて考えているだけではだめで、具体的に自分が何歳で子供が何歳の時に行くと決めてかからないとこんな世界になってから後悔しても遅いです。本来なら子供の卒業旅行でUSJのマリオの世界を見に行く予定でしたが、年末年始はもちろんコロナが落ち着くまでは福井から一歩も出ないように心がけています。

今日一日しっかり休んで明日からクリスマスの仕込みに入ります。と、思いましたが、せわしないのでキャロットのグラッセだけやっておきます(笑)。