確か物々しい箱に入っていてジャケ買いしたワインですが、もう7年セラーで寝ていたので飲み頃かと思い開けました。最近めっきりアルコールに弱くなって、ワインをボトルで飲む機会がありません。一応自分と嫁の誕生日前後には飲んでいますが、このペースで行くと死ぬまでに飲みきれないみたいです。死んでからセラーの前に化けて出るのもイヤなので(笑)、どうにかさばき切りたいと思っています。本当は店で売れれば一番良いのですが、この値段帯は高級店で無いとなかなか難しいようです。

近所にある直売所ですが、最近はランチやお惣菜にも力をいれているみたいです。観光地化するのはあまり嬉しくありませんが、モノは確かなのでちょくちょく買い出しに来ています。ここの(越前旨香豚)は安くて本当に美味しいので、下手に有名になってブランド化しないでほしいです。ブランド豚は美味しいですが、やはりそれなりのお値段がします。この豚は白山の水と県産のお米を食べてるみたいですが、多分自分の所で作った米だろうしそんなにエサ代の負担が無い気がします。ステマでも何でも無いのでネットで紹介しない方が良いのかも知れませんが(笑)。美味しそうな野菜と旨香豚と、家用に卵かけ御飯用の初産たまごを買って帰ります。安くて美味しい食材をゲットすると、調理する際の気分も変わって来ます。

1キロあたり16～20グラムのあら塩とハーブや香辛料などを刷り込んでいます。ペーパーで包み2～3日水分を抜いてから料理に使います。ベーコンにするにはもう少し水分を抜いてから燻製チップで1時間かけますが、家で食べる分には手間がかかるのでこのままでも十分美味しいです。使う分だけカットして目玉焼きと焼くだけで、ワンランク上のパンチェッタエッグの出来上がりです。今回はポトフに使いましたが、誤魔化しが効かないシンプルな料理ほど食材は吟味した方が良いです。マズい豚肉を煮てもマズいエキスしか出てこない上に、そのフォンにマズいキャベツや玉ネギや人参を入れたら確実にマズくなります(笑)。家ならコンソメキューブでも入れて味を調えれば自分も食べますが、これで金を取れるかと言えば答えは決まっています。日本ならおでんみたいに食材ごとの下処理や出汁の拘りなど、美味しいお店は必ず手間暇かけています。豪華絢爛な懐石料理やフルコース料理も洗練されて良いですが、フランス料理の技法と理論がシンプルな料理にこそ生かされます。幸い福井は野菜の直売所などあちこちにあり、美味しい野菜を探すのに苦労しません。

営業もしながらのデザート作りです。ハロウィンに便乗する気はさらさら無いですが、勝山で採れたカボチャがあるのでパンプキンプリンです。これも色んなレシピがありますが、カボチャ次第で味が一定しないのが難しいところです。柔らかくしたカボチャを細かい網目でパッセする事で、モサッとした独特の口当たりを和らげまろやかになります。今回はカラメルソースを入れてみたので、子供には苦みが合わないかも知れません。生クリームを絞るかバニラアイスを乗せるとさらに美味しくなります。ついでにチップスも揚げてアイスにぶっ刺して食感に変化を付けるかな。こうやってどんどん仕事量と原価率が上がっていきます(笑)。

明日は定休日ですが予約が入ったので働く事にしました。翌日の火曜日が貸し切りなので、どのみち準備に追われて休みであって無いみたいなものなので。今週の土曜日は子供を見る人間がいないので、臨時休業とさせていただきます。嫁は15000円のコース料理をいただくそうで、週末は店を手伝うとかいう気はどうやら無いようです。手伝ってくれなんて泣き付くのもイヤですが、せめて邪魔するなよとイヤミの１つも言いたくなります。子供にその日は一匹のメザシを半分に分けて凌ごうと言っていますが、子供はメザシって何や？コースより美味しいのか？と質問責めです(笑)。まあ、メザシは冗談としてその日は子供のために専属シェフで頑張ります。