京都で働いていた頃に先輩から「俺がお前らの年の頃にはセカンドをやってたのに、もっとしっかりせいっ！」ってよく説教されました。セカンドはシェフの次の立場で上と下をつなぐ重要なポジションなのはわかるのですが、よくよく聞いてみると町場のレストランで従業員はシェフとセカンドの2人だけというオチでした（笑）。なぜこんな話しをするかと言うと、この前ローカルテレビを見ていたらフレンチシェフが銅賞を取ったという内容でした。自分も若い頃は司厨士協会から何回もコンクールに出ましたが、結局一回も賞は取れませんでした。ビデオに撮ってまで楽しみにしていたのに、コンクールの取材風景も、シェフの経歴も、今働いている店も言わないので何か違和感がありました。福井は狭いので色々話しを聞いてみるとどうやら参加すれば金賞、銀賞、銅賞のどれかがあたるコンクールらしく、バカバカしくて笑ってしまいました。コンクールの参加賞をテレビでやる事かと。そのシェフが独立するためのいい宣伝に利用されたみたいです。まあ自分も一回だけテレビの取材に答えたのですが、醜態をさらしたのも今となってはいい思い出です。

今まさにこの時間カミナリがゴロゴロ鳴っています。こちらでは雪おこしというらしいです。温かい空気と冷たい空気がぶつかり、山にあたって雪が降るそうです。夜中にカミナリが鳴るのはまだ違和感を感じます。朝になってもまるで夕方みたいにどんよりとした灰色の雲におおわれ、全国テレビで太平洋側の秋空を見るたびにイヤになります。昔新潟出身の総理大臣がダイナマイトで山を吹き飛ばせば雪が降らなくなるとか言って問題になっていましたが、その気持ちが少しわかります。ただ食材に関してはこの寒さが里芋やソバや魚を美味しくする環境には最適みたいです。この前解禁になったカニもセイコを2はい美味しく頂きました。うちの店もストッカーが少ないので天然の冷蔵庫は助かります。今日酒屋が配達してくれたハートランドも外でキンキンに冷えています（笑）。

焼きたてアツアツを提供します。焼きあがるのに20分かかるので、ランチは厳しいかも。予約のコース料理で出せるかなと思っています。

京都で働いていた頃のメンバーで成功している人もいれば、商売を失敗した人もいていろいろです。才能なのか、人徳なのかわかりませんが、みんな成功してほしいと思っています。偉そうに言える立場でもないですが、この前テレビに出ていたサロン・ド・慎太郎のオーナーは京都のホテルで一緒に働いていた一人です。ホテルを辞めてから祇園デビューして、北新地で独立したまでは知っていたのですが、今銀座で大成功して上海店も出すらしいと聞きびっくりしました。15,6年前に北海道に旅行に行った時、慎太郎（さん？）の実家に泊めてもらいお父さんから栽培椎茸や鹿肉をいただき、お土産に鹿の角やおばけカボチャをもらったのを思い出しました。今やシャンパン売らしたら銀座一らしいし、一見さんお断りの超高級店らしいです。あんまり成功されて雲の上の人みたいになっても少しさびしい気もします（笑）。またいつか京都で会えたらいいなと思っています。

この前家族で来てくれたお客様はワイン好きで、特に奥様が詳しい人でした。サービスしながら話していると、ワインエキスパートの資格をお持ちでした。うちのワインリストも気に入ってくれたみたいで、ワイン会など出来たらなと思いました。今年最初の目標に色々掲げましたが、ワイン会だけはクリア出来そうにありません。まだもう少しあるのであきらめず、企画したいです。でもヌーボ飲み放題とかはやりたく無いです(笑)。産地かヴィンテージか作り手かわかりませんが、テーマを決めて開催したいです。もし参加したい方がいたらホームページにメールしてもらえれば、その日は利益無しでホームパーティーのような集まりに出来たらなと思っています。料理も前菜と煮込み系で、自分も普通に参加したいと思っています。