4種類あるデザートの中で作るのは1番簡単ですが、原価も1番かかるので良し悪しです(笑)。

店の営業が丸10年になるのを迎え、火災保険の更新手続きが明日あります。いったいなんぼ取られるのかと震えが止まりませんが(笑)、オール電化で漏電とか怖いのでちゃんとしたものに入っておこうと思います。マッチやライターも無くあるのは炙り用のガスバーナーだけですが、使用する時だけボンベと繋ぐようにしているので万が一子供がなんて事はありません。今年は車検もあるし営業許可書も更新しないといけないし、子供の入学準備に習い事など湯水のようにお金が出て行きそうです。

長い事調理師をやっていると色んなレシピと出会いますが、全部が全部使える物でなく中には滅茶苦茶な分量のものもあります。気になるレシピは一度実際に作ってみて、それから改良するなり手の内に入れるなりしています。フレンチのレシピについては頭の中にほぼ入っていますが、仕事なので万が一があってはいけないので必ずノートに書き留めたものを確認しています。逆に家で作る中華や和食のレシピの方が自由度があり、煮物は6(出汁)対1(醤油)対1(みりん)や8対1対1でざっくり作ります。みそ汁は10対1、煮びたしや餡かけは12対1など配合で覚えて後は微調整もあれば、ソムリエ試験のような語呂合わせで覚えてしまうやり方もあります。出汁巻き卵はタマゴの5が肝で、卵3個に対し出汁50㎖と醤油5㎖とか、三杯酢は醤油の3倍のお酢とお酢の倍の出汁で3倍酢と覚えて後は気持ち砂糖で整えます。昔はテレビの料理番組でレシピが出ると、メモ紙と鉛筆を片手に必死で書いたものです。今はビデオで撮っておいたものを一時停止してスマホで画面を撮影すれば良く、疲れはしませんが実際料理をしていると頭に入っているとスピードが全然違います。数値化出来る物はしておいた方が賢明で、毎日湿度や天候を考えて仕込んでいる拘り豆腐店も職人の意気込みは買いますが、たまに豆腐が固まっていないような品質にムラがあるのでは本末転倒です。職人は長年の勘だとか秘伝とか一子相伝とか言いがちですが、職人もこれで良いと判断する基準が必ずあります。表面が汗をかいてきたら余熱で何分とか、照りとツヤが出てきたらここで調味料を入れるとか勘では無い経験則があるはずです。実際自分の仕事も文章に起こすのは手間がかかるので、一目瞭然で見ながら説明出来れば一番分かりやすいとは思います。昨日も子供にスモークサーモンの作り方を聞かれキッチリ教えておきましたが、福井サーモンのような生で美味しいものをわざわざ燻製する意味があるのかは意見の分かれる所だと思います。フルーツのコンポートも日本の美味しいブドウや桃を、日持ちするとは言えシロップ漬けにするのも考え物です。まだコロナが無い2年前に北島亭に行きましたが、お口直しのフルーツは2月にスイカがそのまま一切れ出て来ました。理由はシンプルでそのまま食べた方が美味しいからで、自分もあまり素材をこねくり回さずにメリハリを付けてコース料理を組み立てようと考えさせられ良い経験が出来ました。コロナが収まればまた県外へ食べ歩きなど行きたいものですが、こんな時期をプラスに考え地元の食材を食べ歩くのもアリだと考えています。

幼稚園のお迎えバスを待つこの時間もあと９回かと思うと、３年間などあっと言う間だったと時の早さを感じます。福井ではコロナも落ち着いていますが、卒園式はやはり各家庭１人しか参加できないようです。黙って見ているだけだしリスクは少ないと思いますが、万が一を考えてリスク回避する園側の考えも良く分かります。中止になりがちだった運動会や生活発表会やお泊り保育も実施され、園側の努力には頭が下がる思いです。小学校の入学式はまだ参加人数は言われていませんが、入り口で写真くらいは撮りに行こうとは考えています。個人的にはやっとここまで戻って来れたかと、失われた15年を振り返って思う所もあります。一念発起して京都を離れる事で精神的にも楽になれ、福井ならではのローカルルールや方言や雪かきなどで良い意味で気も紛れました。新しい人間関係も出来て長年の夢だった店もオープンし、今月の22日で丸10年になる記念の年に子供のランドセル姿を見られるのは、自分が少し頑張ったお褒美かなと勝手に思っています。毎日睡眠導入剤を飲んでも寝れず身長170㎝で体重も50キロをきる手前でしたが、今は1.5倍にV時回復し日々自己記録を更新しています(笑)。失われたと考えるか前向きに頑張ったと捉えるかでこの15年間は意味が変わって来ますが、今現在毎日笑って暮らせているだけで努力や判断は間違っていなかったと考えるようにしています。