店をやっているとよく飛び込みの勧誘というかセールスマン、セールスレディーがきます。電話帳を見てのアポなし電話もよくかかってきます。生命保険、薬売り、洗剤、宗教、電話会社、無料雑誌・・・。ほぼ100％断わっています。何故かというと今必要が無いものだし、必要になればこちらから探してでも電話するからです。「今宗教に入りたいし探してたトコロや、調度良かったわ。」みたいな人いますか？ポスティングなら後で読む事も出来ますが、忙しい時間に来られても印象が悪くなるだけなので来ていらないのですが、不景気でそうも行かないんだろうと思います。座って電話を待つくらいなら、飛び込みで１件でも契約が取れればめっけもんでしょうし。たいていは門前払いで帰ってもらうんですが、あんまりしつこいと論戦バトルになります（笑）。おしゃべり魂に火がついて、仕込みほったらかしでやり合う時もあります。いつも思うのが自分の会社や商品には自信があり、押し込んでくるのはいいんですが、じゃあ他の会社のプランはどうなんだと聞いてもほとんどが答えられません。保険も電話会社も宗教もヨソのいいところ、悪いところを明確に言える人は今までいなかったです。他の店の味も知らないで、自分の店が一番ウマいと言われても説得力ゼロだと思います。

最近ホームページのインフォメーションコーナーがブログみたいやなと言われました。それやったらとフェイスブックをよく薦められるんですが、もともとあまりパソコンやケータイに興味が無い人間なので二の足をふんでいます。ホームページを自分で作っただけでも奇跡みたいなもんで、あの時どうやって作ったかも覚えていません（笑）。好きな人はスマートフォンの新しいのが出たら並んででもほしいみたいですが、興味の無い自分にとってはよその国の話しみたいです。便利なアプリとか使うと確かにすごいと思います。自転車で走った道を地図上でなぞると距離と消費カロリーがビール0・4杯分とか出るし。フェイスブックもやりだしたら便利なんでしょうが、ホームパージのほうがただ作ってあるだけみたいになるのも嫌なので。本当はメニューの更新とか、食材などを写真入りで載せるんでしょうが、毎日新作を作るわけではないのでそんなに紹介する物もありません。誰でも読めるインフォメーション部分でいろんな思いを書きたいと思っています。出来るだけグチばかりにならないように気をつけたいです（笑）。

この事を考えると禅問答みたいになりますが、頭の中にいつもおいている課題です。よくテレビ番組で取れたての魚をキッタない木のまな板と、鉄の錆だらけの包丁でサバいてしょうゆをぶっかけて食べるシーンがありますが、あんな物は美味いに決まってるんで、逆にあの環境でマズかったらいつ美味いんだと思っています。じゃあフレンチのテクニックは何の役にも立たないかのか、流通の悪かった時代遅れのものなのか・・。自分はそうは思っていません。みんあ猟師じゃあるまいし、取れたての魚ををいつも食べられるかというと違うと思います。どんな状態でも美味しく食べられるテクニックと知識をもっていれば、取れたての魚にも劣らない美味しさが提供できると考えています。逆にあの汚いまな板と包丁をクリアすればもっと美味しいのかもしれませんが（笑）。今度グルメ番組を見てください。本当にまな板と包丁が汚いですから（笑）。

色々な店で働いてきた経験からですが、オーナーからうるさく言われたのが、「料理が出来るだけのコックはいらない、自分がオーナーになったらとしての視点をもてる人間がほしい」ということです。例えば雇われコックは裏口から入るだけですが、オーナーはお客様の目線で、アプローチから見ているからです。虫はいないか、ゴミは落ちていないか、清掃は行き届いているか、など。自分もコックを長年やっていて、たしかにそんな事に時間を割く暇もなく、サービスの仕事だろうと押し付け、業者には横柄な態度で接する人を多く見てきました。でもだいたいそういう勘違い人間はリストラの対象になっています。最後は人間性なんだとつくづく思います。