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カーボロネロの菜花。
炒めると美味いです。市場には出回らないレアな一品です。
新しい価値の提供が私のひとつの目標です。
種子法廃止の問題に伴い、種を守る事や伝統を引き継ぐ事の価値を改めて知りました。
しかし、同時に自分が思いを強くしたのは「開拓」です。
私は千葉から長野に流れてきた小さい視野での移民です。
種を守る、とは「ルーツを大切にしろ」という事です。
だから日本の昔からある種を守る事が重要と考える一方、長野の在来種を守る、という事に矛盾も感じる訳です。(自分自身が矛盾の塊ですが)
だからと言って、千葉にいたから落花生を作れば良い、というの違う。
おそらく殆どの日本人が、ルーツ不在のプチ移民で、日本人であるというアイデンティティ以外持っていない。
だから「ニッポン」という結束はしても、地域の伝統は守る気が無い。これは必然的です。
移民がやる事は開拓なのです。
大き過ぎれば侵略にもなる。が、小さくは誰でもやらなければならない事。人間も植物も同じです。
長野県民として地域の伝統は重んじる、が同時に移民として居場所を確保しなければなりません。
「種子を守りたい」
…じゃ、無いだろ!お前の種子を残さなくてどうする⁉︎
と、お腹の中の微生物が言っております。
マルチ挟んで右と左の畑は違います。
写真だとわかりませんが…右はサラサラ、左はゴツゴツ。
どちらも初年度に借りましたが、地主さんが異なり、
右畑は雑草だけ刈られて長年放置されてていました。
左畑は前年まで地主さんが畑として使っていました。
左は1年目はよく育ちましたがその後があまり調子が良くありません。
地主さんが毎年綺麗に扱っていて、草一本生やさないように管理していたので、お借りして4年目のいまでもあまり草が生えないのです。
最近ようやくいい土質と悪い土質の違いが分かってきたのです。
地主さんがキレイに草を生やさない様にしていた畑ほど、固く乾燥して何となく死んだ土質をしています。
草を生やさない様にしているとそこに生息するはずの微生物もいなくなってしまい、畑ごと再生力を無くしてしまった。。。ような気がする。
写真左の畑は(地主さんに文句はありませんが)化学肥料も除草剤も使っていました。
一年目は残肥によってよく育ったのでしょう。
私はあまり自分を信じません。
でも、畑は年々良くなっている…気がする!
微生物のおかげです!もしくは、自分の思い込み…
畑への愛は
「自分が増やしてきた菌の繁殖量」もしくは
「自分が関わってきた畑との時間=記憶の貯蔵量」です。
現代人に愛が足りないのは、きっと腸内微生物が足りないからです!
もしくは、他人との関わりが薄いからです。。
とりあえず野菜を食べましょう。
長野市七二会という土地に就農して4月から4年目になります。
就農当初、自分のようなモヤシが農業で自活できるのかとても不安でしたが、3年目にしてなんとか生きていけるのでは…というメドが立ってきました。
社会復帰がそこそこの目標であった私には「自給自足の農的暮らし」も「悠々自適な田舎暮らし」も興味は無く、夢など全くありません。
只々、人間らしさや活き活きとした人生を取り戻したく、日々独り、足掻いています。
有機農業は何やら胡散臭いといった空気も感じるかもしれませんが、自然科学や生物学や歴史や文化や哲学や。。色んな人間と植物と微生物の智恵が詰まっています。
時にキレイ事を言いたくなる事もあるし、哲学者被れになる事もありますが、 性根は凡俗人です。
金が欲しい、彼女が欲しい、夢が欲しい…と煩悩に悩まされながらも、楽しいから従事していられるのだと思います。
私には未来へ農業を引き継げるかわかりませんが、価値がある事を伝えられれば良いなと思います。
今後ともよろしくお願いします。<(_ _)>