この前、久しぶりにフレンチとイタリアンの違いをお客様に聞かれました。長い間そんな事を考えもしなかったので、改めて問われると説明が長くなります。メディチ家がイタリアからコックを連れて嫁いだとか、一般の人からしたらどうでも良いのかとも思い、歴史的な事は説明していません。陸続きなので南フランスと北イタリア、スペインのバスクなど、国境近くでは似た料理も沢山あります。バターとオリーブ油の違いもありますが、近年はフレンチでもバターを控えたり、ソースも軽いものになっています。パスタやピザがあれば分かりやいですが、フレンチからイタリアンに転身したコックが調理していれば、フレンチテイストの料理になります。日本でも色んな郷土料理があるように、大陸をユーロ圏の一つの国として見てしまえばそれ程気にする必要はありません。もちろんイギリス料理は別ですが(笑)。イタリアンのメイン料理は焼きっぱなしにバルサミコみたいな料理も多かったですが、フレンチも塊肉にシンプルにジュだけもあるので、一概にどちらが優れているとは言いません。どちらも美味しいものは美味しいので、兄弟みたいなものですとだけ言っ
ておきました。写真は6品目の牡蠣のモッツァレラチーズグラタンです。シャンピとジャガイモもが入っています。上はトマトコンカッセです。

毎日家の前のスーパーに買い物に行きますが、本当に消費税が上がってからすべてが値上がりしたと感じます。便乗とまでは言いませんが、5％から8％のたかだか3％アップしただけとはとても思えず、感覚的には15～20％位上がった気がします。例えば５％の時に税込み100円だったレモンが、税抜き表示が可能になった事により税別100円になりました。5％の時なら税抜き価格が95円なので本来なら95円+8％で102.6円のはずですが、なぜかレジで100円+8％の108円になります。全商品がそうなるのでチリ積もで徐々にマインドまでデフレが良かったなんて思えて来ます。サンマは解凍サンマより新物にしようと奮発しても、大根おろしやユズは贅沢かなとか、みそ汁に三つ葉を入れても腹の足しにならないからやめとこうとか・・・。大手ファミレスでは潮目が変わったと、プチ贅沢メニューを辞めてまた値段を落としはじめました。プチ贅沢をしていた年配者が来なくなったらしく、またデフレかと少し心配になります。福井は外食に使うお金も全国トップレベルらしく、そのあたりは京都と比べても自分も肌で感じています。ただし、世代間格差がかなりあるのも感じています。今の若い世代が自分位の年代になったとしても、バブルを知っている世代とは同じにはならない気がします。それまでには引退しているか、地獄にいるとは思いますが(笑)。5品目からのメニューは取り分けにくいので一皿ずつ盛り付けています。

福井でも猫カフェやふくろうカフェなど出来て、行きたいとは思いませんが新しいスタイルが出てくるのは良い事です。テレビや雑誌では新しく店が出来ると我先にと飛びついて、似たような情報がどこでも見れるようになります。当日欠勤する事をを電話連絡しなくていいパートの働き方や、廃棄していたジビエの皮を使った財布やカバンを作る企業など、あるいは海の見えるカフェとか色々あります。地方の夕方にやっているような情報番組ではネタが欲しいので頼まなくても取材に来ますが、その後その店がどうなったかなんて情報は聞いた事がありません。やったらやりっぱなしでその時だけ混雑するので、情報誌などもうまくコントロールしないと店側がしんどいだけです。すぐに飛びつくのが嫌な性格なので、気になる店は情報を聞いてから１年後に行く事に決めていますが、ドアに張り紙してある店舗も・・・。店はオープンするより続けて行く方が遥かに難しいです。いつも情報番組を見て「こんな商売成立するわけないやろ」と思いながら、口に出すと嫁に怒られるので黙って見ています(笑)。写真は4品目のサラダメランジェです。

3品目のキッシュロレーヌで、うちで一番人気のメニューです。昨日は足の痛み止めを飲みながら、何とか仕事になりました。ギックリ腰以来の涙目でしたが(笑)、痛み止めの薬を飲み過ぎて胃に穴が空いた調理師も知っているので、無理の無い範囲でやろうと思います。

4000円の取り分けプランの2品目です。生ハムグリッシーニ、ラディッシュ、鴨胸ハム、パテの上にピンクペッパー、ラタトゥイユ等です。取り分けやすいように、1人前ずつ寄せています。