今日に限って予約の電話がバンバンかかってきます。明日以降なら余裕で席があるのに、重なる日は重なるものです。やれる範囲で頑張っていますが、雑誌などを見ていると閉店する店はありませんが新規の店は目にします。目に留まった新規店にフレンチとスペインのダブルシェフとかありましたが・・・。シェフの給料ってどれくらいか考えた時に、一応調理師のトップだとすれば最低でも20万円はあるでしょう。これでも大学出の初任給にもなりませんが、10万円台とはいけないのであくまで最低賃金です。これが二人で40万円になり、光熱費、テナント料、食材費、雑費などを考えれば最低月の売り上げが一本はいります。居酒屋なら可能性はあると思いますが、特に何か賞を取ったとか、シェフの料理にファンが付いていない限り洋食限定では難しく思います。ダブルシェフなんて自分も憧れで、自分と同等の知識と経験を持った人間を雇えたらこれほど楽な事はありません。それが出来ないからどこの店でも素人同然の人間を怒ったり諭したりして育てているんで、それが責任者でもあるシェフの仕事でもあります。それが二人並んでお互いの料理をそれぞれ出すなんて、和食と洋食の二人が居酒屋をやるならわかりますが、フレンチとスペインなんて多分成立しないと思います。学校でも外国語をまず英語から習うのと同じで、フレンチには洋食の基本技術が詰まっています。専門学校でもフレンチをベースにしているのは、まずは基本を習っての方が、イタリアンに行こうがスペイン料理に行こうが素直に移行できるからだと思っています。フレンチシェフならスペイン料理も出来るだろうし、逆にバルみたいなタパス料理にするならフレンチシェフはいりません。上下関係がはっきりしているなら大丈夫でしょうが、メニューはそれぞれ別で考えるのか、オーダーが通ればお互いの料理は作らないのか疑問だらけです。船頭多くして何たらで、シェフがいてセカンドがいて、役割分担とそれぞれの責任で賃金の差が納得できるのが労働者です。料理に詳しい人間が揃ってますとアピールしたいのは分かりますが、ダブルシェフと言う謳い文句はは同業からしたら無いのでやめておいた方が良いです。あくまで個人の意見ですが、5年同じスタイルで続いてたら前言を撤回して謝罪したいと思います(笑)。