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2024-01-30 07:05:00
男性客 たまに男性客が見えられても殆どはご夫婦の年配の方で、若い子が勇気を出して来てくれると少し嬉しく思います。うちみたいなメニューも出していなくて看板しか無い店に、昔なら怖くて入れませんでしたが今はネットやホームページがあるのである程度安心して入れるのかも知れません。彼女とガチガチに緊張して何を食べたか分からなかったなんて自分にも経験がありますが、考えて見れば緊張させている店側にも一定の責任がある気がします。フランスで三つ星を食べ歩き分かった事は、グランメゾンでもビストロ風でもどちらも客に緊張させるような振る舞いをしていない接客でした。料理が出る前にどこから来たのか片言の日本語で聞いてくれたり、料理の内容もゆっくり単語が聞き取れるように身振り手振りで説明してくれたり。逆に観光地のカフェや英語も分からない田舎のブラッスリーの方がアジア人を下に見ていたり、邪険な接客やあからさまにチップを要求して来たりと、あまり良い思いはしませんでした。考えて見れば最低限のマナーさえ守っていれば何も気を使う必要は無く、ゲスト側が緊張するなんて全くナンセンスで可笑しな話です。これは昔の映画や漫画などの影響もあり、フランス料理の食べ方やマナーが分からないアジア人を、西洋人が失笑するシーンが良く描かれていました。スープボールを飲み干したりレディーファーストに欠けていたりソムリエが知識をひけらかし客を下に見たりと、ある意味フランス料理のハードルを上げる事で一般人には縁遠いものにわざとしていたように思います。これはフランス料理に関わった先人達にも責任があり、変なプライドのようなある意味自分達で自分の首を絞めていたように思います。時代は変わりイタメシブームやお箸で食べれるカジュアルフレンチなど出てきて、今ではそこまで堅苦しいイメージは無くなったように思います。確かにディナーに関しては男性ならジャケットを羽織るとか、クロックスでは無く靴でとか最低限のマナーはありますが、別にクロックスで来られても入店をお断りする事はうちはありません。ただ女性の前でいくら良い格好をしていても、こちらからは食べ慣れていないのがバレバレです。料理の説明は店側に任せておけば良いのに、今年のトリュフの出来はどうだとか女性に格好良い所を見せたいのか、聞かされている女性も苦笑いしているのも分からない人もたまにいます。料理にトリュフを使っているならまだしも、黒い食材すら入って無いのに何の話かと呆れますが・・。店側も客側もお互い様で神様でも無ければ、食える物なら食ってみやがれみたいな職人カタギでも無く、どちらが偉いとか上とか下とか無いので、肩肘張らず気軽に利用して貰えればと思っています。