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2020-06-30 00:07:00
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考えてみれば生まれや青春時代は昭和ですが、調理師になってからはほとんどが平成時代でした。時代は令和になり自分も50代に入り、夢も希望も叶い野心や野望も無くなった自分がいます。これからは余生とは言いませんが、ある意味集大成と

言うか総決算のような気がします。この前作ったテイクアウト弁当には自分が今までやって来た知識とテクニックが詰まっていて、怒られたり寝る間も惜しんだりリーマンの倍働いたり一つ一つ覚えた仕事の成果でもあります。店の立ち上げ時が一番忙しかったですが、令和に入ってからはのんびりソフトランニングのような状態です。コロナで心が折れて辞めていく同業者が多い中、自分は逆にこんな時だからこそ飲食業を楽しみたいと思っています。有難い事に持続化給付金も審査が通り、今まで35年調理師で頑張ったご褒美のような気持ちで有難く使わせていただきます。と言うのは国民1人あたり貰える特別定額給付金の10万円とは違い、休業要請協力金の10万円と個人店の持続化給付金は非課税では無いので貯蓄に回すと税金が掛かって来ます。中小企業の社長が中古のベンツを買ったり特注のワインセラーを作ったりするのと同じで、使い切ってしまわないと返って損になるので、儲かっている店がキャラクターの石像を作ったり庭園を造ったりする税金対策なのが良く分かりました。自宅兼店舗の最大のメリットは家部分も店部分も共有しているので、例えば庭に葡萄の気を植えるとか芝生を作るのも半分は経費で落とせる事です。写真のウナギを食べる事も接待や勉強名目で落とせるので、子供も初めてのうな重に感動していたようです。子供もこれから不味いウナギを食べる事もあると思いますが、美味しい物を知ってからの不味い物なら割り切って食べる事が出来ると思います。自分のように最初にマズい水や不味い米、真っ赤な缶詰めのサクランボや修羅の国の椎茸やグリンピースを覚えてしまうと、豆や椎茸が嫌いになり本物の味を知らずに好き嫌いが多い人間になってしまいます。自分はせめてたまにしか食べないウナギは美味しいものをと思いますが、おまかせ握り10貫みたいに強制的に入って来るウナギは残さず食べます。それはそれと言うか修羅の国の食材は店で使うのはありえませんが、廃棄する程でも無いし野暮と言うか無粋な事はしたくありません。美味しい物や本物の味を知っていれば妥協は出来ますが、知らずに食わず嫌いになったり何も知らずにこんなものかと食べ続けるのも寂しい話です。