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2019-07-06 00:01:00

一般の会社員の方と話をしていて、仕事の出来ない部下をどう指導すれば良いかと相談を受けました。今時は暴言やパワハラにもうるさくて、説教や飲みにケーションすら労基に相談されるそうです。飲みにケーションに関しては自分も好きではありませんでしたが、それでも何回かは仕事終わりで付き合った事もあります。今から考えると有難い先輩だったと思いますが、若い時は素直に聞き入れられなかったのも事実です。何度教えても仕事を覚えられないらしいですが、本人はやる気を見せているので返ってタチが悪いです(笑)。色んな仕事があって向き不向きみたいなものもあるので転職するなら早いうちですが、どんな仕事でもコミニケーション能力が無いのは致命的です。出来る仕事はある程度限られてきますが、職人気質みたいな人なら黙々と1人でやれる仕事もあります。結局向いてないなら辞めさす方向に持って行くのが先輩の役目ですが、調理師の場合は一般社会と違うのであまり参考にならない事を前提で色々話させてもらいました。調理師の場合若い時にどこで働くかが重要で、何店舗かキャリアを積んでシェフで呼ばれるか自分で店をやるかです。誰でも知っているような有名ホテルや有名レストランに飛び込む根性がある時点で、ある意味意識の高い調理師が集まって来ます。それでも一生ホテルに勤めるなんて人は少なくて、バブル期なら課長や次長など役職を付けて残れる人もいましたが。会社員ならそうコロコロと会社を変える訳にも行きませんが、調理師の場合どこにいようが自分の腕が全ての個人事業主みたいな感じです。自分も京都から福井に来てもやる事は同じですし、そこまで行くのにどれだけの調理師が辞めて行ったかと思います。辞めさせられた人間もいる一方で、仕事も出来るムードメーカーみたいな人ほど対価が見合わないと自ら転職して行きました。あれだけのコミニケーション能力があればどんな仕事をしても成功すると思いますが、手先が器用で人間関係が不器用なタイプの人間は調理師に良くいます。自分も若い時に仕事を教えてもらいましたが、厳しいながらも蹴られたり殴られたりは流石にありません。どんなデザート作りも1回目は自分の休憩時間を犠牲にしてまで教えてくれる先輩がいましたが、その方も若い時はヤンチャでバイトはテキヤしかやった事が無かったと(笑)。1回目は手取り足取り教えてくれて分からない事は全部教えてやると理論的に説明してくれ、2回目は1人で全部作って見ろと言われていました。全て質問したつもりでも2回目に1人でやると問題が出てくるので、そこで解決して3回目からは独り立ちして作れるようになれと。教え方もうまいしキレたら恐ろしい先輩だったので、必死にメモを取ったり自主練したりで怒られることはありませんでした。自分も手先の器用さには自信がありましたが、不器用でカンの悪い後輩は外に掘り出され帰れと蹴られていましたが(笑)。それでも帰りませんと食らい付いて意欲を見せるまでは良いのですが、また同じミスの繰り返しでその後が続かないので結局調理師自体辞めてしまいました。会社員の場合帰れとか辞めてしまえなんて言える訳も無いので教える方も大変ですが、はっきり向いてないって言ってやる事も優しさだとは思います。可能なら面接の段階で違和感を感じた人間を消去法で採らない事と、消去法でしか人を選べない企業に自分がいる事を理解しておかないといけません。誰でも知るような一部上場企業なら優秀な人間が向こうから来てくれますが、ある程度の人を根気よく育てるのも自分の修業と言うかスキルアップだと思えばあまりグチグチ言わなくても良いのかも知れません。最近の若いヤツはとか時代が違うなんて言うのは教える側の言い訳で、育てあげるのか辞めるように持って行くのかを教える側がハラを決めないと、中途半端に接しては誰も得しないと偉そうですが話させてもらいました。