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毎年冬にボカシ肥料を作ります。
ボカシが発酵すると酒の匂いがして、40〜60°くらいまでホカホカに温まります。
米糠に菌が廻った所で冷ましたものを畑に撒き、畑全体を発酵させる狙いがあります。
今年は竹炭をこの中に混ぜて作っています。
毎年竹炭は、長野市の山村に生える竹林の整備を行っているボランティアの方々が炭にしたモノを買い、畑に投入してます。
今までは畑に直接撒いていましたが、ボカシに混ぜれば一石二鳥です。
炭にはco2を固定し、地中に閉じ込める効果と、
微孔に微生物が住み着くことで菌を増やす効果と、
通気を良くして、腐敗菌を抑え、植物の根張りを良くする効果と…
沢山のプラス効果が期待されます。
クール&リサイクルで野菜を育てる「クルベジ」という企画で4年前からNPOの方と協力し、畑に投入しているのですが…
「その効果が出ているのかいないのか、実感としてわからない」
というのが、悩ましい所であります。
ボカシ肥料も同様な感覚はありますが、量や熱で効果があるのは"なんとなくわかる"、が炭にはまだ無い。
この行為が大きな力となって現れるまで、
唯々、信じて続ける。
オマジナイに近い行為だと思います。
"信じる者は救われる、途中で止めたらそれで終わり"
的な感覚。
効果は証明された事なのか?
もしかしたら伝承なのでは無いか?と思いますが…
でも考えてみたら、有機農業の魅力はそこなんです。
決められた資材を決められた量投入して、
毎年100点野菜を目指す栽培に、あまり関心が無く
(だから儲けられないと言われればその通りorz)
むしろ、数理できっちり決められた世界から、
自由になりたかった。
初めて有機農業に触れた時から、
無意識にその可能性を己は求めていたのでは無いか?
と細菌は思います。
「土が育っているという実感を得る為に、
今年上手くいかなくても来年も繰り返し、
やがて野菜と共に土が育つのを待つ」
という事にもう一方の価値がある様に思うのです。
現実問題として、待ってはいられない状況もあるのですが、
"物ではないモノ"に意味を見出したい
そのカギを握っているのが
"微生物"ということになります。