インフォメーション
訪問をありがとうございます。
寒い寒いと言っていた毎日に、少しずつ暖かさを感じるようになってきたと感じるのは、私だけでしょうか?
例年、この時期はもっと寒かった気がするのですが、気のせいでしょうかね?
皆さんの地域はいかがですか?
さて、本日は、ケアマネジメントについて書きたいと思います。
今日は一日研修で、様々なケアマネジャーと意見交換をする機会があったのですが、その中で感じたことを書きたいと思います。
皆さんは、初回訪問時にご本人・ご家族から、具体的な支援を受けたいと希望されたことはありますか?
最近は色んな意味で介護保険の知識が定着したせいか、ご本人・ご家族の殆どの方が、訪問介護・通所介護くらいの知識は持たれていると私は感じています。
それでですね。
『〇〇のサービスが受けたい』と具体的なサービスの希望を受けた時、皆さんはどのように返答していますか?
『はい。〇〇のサービスですね。この辺りだと△△事業所と××事業所がありますが、どこにしましょうか?』と答える方はおられますか?
もしくは、各事業所に特徴があることを伝えて、その中から選択していただいていますか?
私たちケアマネジャーは、給付が発生してナンボ、です。
だから、そのような希望をご利用者(ご家族)自ら出された時に、話を進めたい気持ちは、よーーーくわかります。
が、一つ、いやいや、もう一歩踏み込んで確認してほしいな、と思うことがあるのです。
それは、『そのサービスを受けることによって、ご利用者はどんな効果を期待しているのか?』ということです。
ここを確認しないと、その後の計画書原案を作成する際に、ご利用者の真の『こうなりたい』と描いている希望とズレてしまいます。
そして、ケアマネジャー自身も、非常に悩むことになると思うのです。
私は、居宅サービス計画書って、本来、そんなに悩んで作成するものではないと思うのです。
ご利用者(ご家族)に、丁寧に質問を重ねることで、彼らの意向を確認し、その意向を叶える為の方法を提案し、選択したものを書面に興すだけなので。
ただ、この、表面的な支援だけで質問を終わらせて、アセスメントに入ってしまうと、『サービスを受けること』が目的となってしまうのです。
これだと、帰社後にパソコンの前で悩み、『うーん、今のADLがこんな感じだから、ここを目標にするか』とか、『個別機能訓練加算を算定するから、下肢筋力の維持・向上を目標にするか』とか、そんな感じの計画書原案になってしまうと思うのです。
他にも、サービスありきの聞き取りで終わってしまうと、他の支援の可能性を閉ざしてしまう恐れも、弊害としてあるのですよね。
例えば、訪問看護が適している支援に、訪問介護を充ててしまったり。
短期入所を月に数日繋ぐことで、ご家族の介護負担は軽減されるのに、通所介護を毎日のように充ててしまったり。
更には、もし、支援を開始してうまくいかなかった時、サービスの利用頻度の増減に拘ってしまったり、サービス自体が中断してしまったりする可能性があります。
また、本来だったらインフォーマルの支援で済むところを保険サービスに繋げてしまったりとの、無駄な給付を生む可能性にも繋がります。
というのも、こんな話があったのです。
とあるケアマネさんが、過剰な支援を要求してくる家族に、どう対応したらよいかを悩んでいました。
ご家族が認知症のご本人に対して、進行したらどうしようという不安が強く、支援を目一杯組むことで、刺激を受けてもらい、少しでも認知症症状の進行を食い止めようとされていたのですよね。
様々なテレビや雑誌の知識を総動員して、ご家族は『通所介護に毎日通うことが、本人にとっては一番の刺激になり、よいはずだ』と思い、ケアマネジャーに『週6日の通所介護利用』の意向を示したのです。
しかし本人は毎日通所に通うと疲れてしまう。
また、本人自身は自分でやれることがたくさんあり、本人の意向は『人の役に立ちたい』。
支援の妥当性から言っても、本人の認知症症状は毎日通所介護に通うレベルではないし、どうしたものか・・・。
そのような話でした。
ご本人とご家族の意向のギャップ、という形での悩みでお話をされていましたが、こんな場合、みなさんだったら、どんなことを考えますか?
『家族がいないと本人の生活は成り立たないから、家族の意向を優先させても仕方ないかな?本人は通所の中で役割を持ってもらおう』と思いますか?
それとも、ご家族に『それは、ご本人の状態から見ても過剰サービスです』と伝えますか?
私がこの悩みを聞いた時、真っ先に浮かんだのは、『ご家族の不安に感じる認知症症状って何だろう?』ということです。
サービスの種別や頻度の希望を、そのまま受け止めて支援の妥当性を考えてしまうと、サービス利用に対する可否になってしまいます。
そうではなくて、『支援を受けることで家族の希望する本人の状態』を確認した方が、解決の方法に向けた、様々なサービスの提案を行えると思いませんか?
そしてそれにより、計画書原案を左から作ることができると思いませんか?
長々と具体例をあげましたが、もし、具体的な支援を受けたいと希望するご利用者・ご家族と面談をした時は、『その支援を受け受けることで、どんな効果をご利用者は期待しているか?』のひと手間を確認しませんか?
そして、ご利用者の描く希望する生活がわかったら、本当にご利用者の希望する支援でしか叶えることができないかを、今一度、考えてみませんか?
そしてそして、この希望に対して、ご利用者は自分自身がどこまで頑張るか(自助を行うか)、確認しませんか?
この3つの考えを持つだけで、ご利用者の希望する生活と計画書原案がマッチングするだけでなく、支援の根拠についても明確に、アセスメントの課題分析に表記できると思うのです。
質問を重ねるなんて面倒だな、と思われる方もいるかもしれません。
ただ、私たちはケアマネジメントの専門職です。
プロとしてのお仕事をするよう、まずは日々のアセスメントや意向の確認の対応について、意識してみませんか?
訪問をありがとうございます。
今まで会社に行っていたので、本日の更新は遅くなってしまいました。
皆さんは今日一日、充実した日になったでしょうか?
さて、本日は苦情・要望対応について考えたいと思います。
苦情や要望。
これを受けることは、つらい部分もあると思いますが、真摯に相手の話を聴き対応することで、大きな成長にも繋がることができます。
私は苦情要望についてのマニュアルを真剣に読んだことはありませんが、日ごろから心がけていることを書かせていただきます。
話の受け方は、電話で対応するか、電話を受けたらすぐに訪問し直接話を聴くかは、その時の話の内容と相手の状況で対応します。
まず、話を受けるにあたっては、それを伝える相手の気持ちにフォーカスします。
言いにくいことをわざわざ相手に伝えるって、とても労力を使うし、少なくとも良い気分にはならないと思うのです。
そのことを踏まえて、まずは『不快にさせてしまった謝罪と、言いにくいことを伝えてくれたことに関する感謝』を相手に伝えます。
その上で、相手の言い分を聴きます。
相手の話を聴くときは、基本的に話を遮ることはしません。
話を聴く中で『ん?』と思うことがあっても、最後まで聴く。
最低限の相槌をしながら、その段階ではコメントはしません。
『まずはお話を聴かせていただいてよろしいでしょうか?』というスタンスで聴きます。
この、『最後まで聴く』ということはとても大切で、話を聴きながら、相手の主張や言い分をメモに取りながらまとめます。
そして、相手の話が全て終わった段階で、内容を要約(一つの話を一行で言えるくらいにまとめて)して、お互いの認識に相違がないかを確認します。
その際に、聴く中で質問や確認をしたいことがあれば、それらを伝えます。
ここで『相手の中での事実』を確認するのです。
相手の言い分・相手の見る事実を確認したら、今度は『当社での事実確認』を行うことを相手に伝えます。
その際に私が気を付けていることは、『事実確認をする項目を伝える』ことと『期限を決める』ということです。
当社は行動指針に『受けた質問等は24時間以内にレスポンス(返答)する』とあげています。
それに則り、基本は24時間以内に事実確認したことを報告するように伝えます。
誰に、どのような手段で報告をするかも確認します。
ただ、休日であったり、明らかに24時間以内に返答ができない時は、『〇日の〇時までに確認し、返答させていただいてもよろしいでしょうか?』と伝えます。
また、事実確認する項目を伝えることで、何に対しての返答をする予定かを、相手に理解してもらいます。
これ、もし相手が私の思っていることと違いがある場合は修正できるので、必ず行ったほうが良いと私は思っています。
そして最後に、連絡をいただいたことの感謝と不快な思いをさせてしまったことに対する謝罪を述べて、電話を切ります。
話しを受ける際のポイントとして私が心がけていることは、『相手の話すペースに合わせて話をする』と『できるだけ相手の使う言葉で話す』ことです。
後は、『真剣に聴く』。
これは電話であっても、目の前に相手がいるつもりで話を聴いています。
逆に、絶対にやらないのは、『相手の話を途中で遮ること』と『例え事実と違ってもその場では伝えないこと』です。
これらは、せっかく相手が伝えてくれようとする話を否定することに繋がると思うので、行わないようにしています。
なんて。
皆さんはすでにこのようなことはされていますよね。
ちょっと、ここ最近いくつか対応したので、書いてみました。
皆さんは、苦情・要望を受ける時、どのような態度で対応していますか?
訪問をありがとうございます。
今日は・・・いや、今日も、一日頑張りました。
通常モニタリングのご利用者は、残すところ、後お一人です。
私の担当させていただいているご利用者・ご家族の皆さんは、大抵1時間の面談となる方が8割ですが、月1回の訪問だからこそ、訪問の時は、相手のペースでじっくり向き合いたいという思いで臨んでいます。
とはいえ、認定結果待ちの方々の担当者会議や、新規依頼の対応、認定調査はたんまりと残っているため、来週も走り回ることになりそうですが。
皆さんは、モニタリングの進捗状況、いかがですか?
さて。
私は、医療介護に関する情報は把握したいと考えているため、厚生労働省新着情報発信サービス(メルマガ)に登録しています。
これは、厚労省自ら送られてくるため、事実確認の必要もなく、お勧めです。
その中で、今朝は虐待に関しての情報が流れてきました。
平成26年度「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査」の結果及び養介護施設従事者等による高齢者虐待の状況等を踏まえた対応の強化について(通知)
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=218843
因みに、今月5日に出されたこんな通達もありますので、お時間のある方は、併せてお読みいただけたら幸いです。
平成26年度 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査結果
虐待。
私は昨夜、ちょうど施設で虐待研修を行いました。
とても若い職員さんが多く、グループワークなどは、皆が主体的に取り組んでくれ、研修を行うたびに、現場の職員の皆さんの真摯な姿に、元気をもらっています。
このような機会をくださった、施設事務長さんに感謝感謝です。
その中で、今回、私が書こうと考えているのは、2月5日の調査結果の中にあった、『要介護施設従業者等に対しての調査結果』の中でも、『虐待の背景要因』についてです。
まずは下記の表をみてください。
表 7 虐待の発生要因(複数回答)
内容 |
件数 |
割合(%) |
教育・知識・介護技術等に関する問題 |
184 |
62.6 |
職員のストレスや感情コントロールの問題 |
60 |
20.4 |
虐待を行った職員の性格や資質の問題 |
29 |
9.9 |
倫理感や理念の欠如 |
20 |
6.8 |
虐待を助長する組織風土や職員間の関係性の悪さ |
17 |
5.8 |
人員不足や人員配置の問題及び関連する多忙さ |
15 |
5.1 |
その他 |
3 |
1.0 |
(資料2 平成26年度26年度 高齢者虐待対応状況調査結果〈添付資料〉より)
施設で虐待が起こる背景要因として、『教育・知識・介護技術等に関する問題』というのが、圧倒的な割合で背景要因とされているのです。
次いで挙げられているのが、『職員のストレスや感情コントロールの問題』です。
この2つが、主として背景要因とされているのです。
私たちが普段関わる、介護者(家族等)も、虐待をする方はいるでしょう。
しかし、施設の職員は『専門職(生業)として』勤めているのです。
家族の虐待と、施設従業者の虐待は別、と、私は捉えています。
敢えて厳しい言い方をしてしまうと、本当に過酷な状況で勤務に就いているのを重々承知した上で、それでも虐待を行うことはダメだと言いたいのです。
今回のような負のニュースをきっかけに、介護職員は余計なストレスや負荷を抱えることと思います。
が、そんな中でも、『自分たちは専門職である』という自覚を持つこと、そして、それに向かって研鑽することが、介護の地位を確立していくのだと思うのです。
一方で、頑張っている職員にダメ出しばかりして、せっかく持っているモチベーションや優しい気持ちを奪うことはしたくないとも考えています。
人って、そんなに強いものではないと思うので。
その為、私は『虐待はいけない』と伝えますが、それ以上に『目指す支援を追求しながら提供した結果、虐待なんて起こらない』施設となることが何よりも大切です、と伝えています。
そして、背景要因を解消するために、どうしたらよいかまで、具体的に説明しています。
何度も書きますが、どんな理由があれ、虐待は許されることではありません。
ただ、同じ介護の業界にいる仲間として、起きた出来事を批判するだけでなく、そこに至らないように、提案したり一緒に取り組む姿勢も大切だと思うのです。
もし、皆さんの中で、施設で虐待研修をしてもよいと考える方がおられましたら、資料を提供しますので、ぜひ、実践していただきたいと思います。
1時間半くらいの研修で、虐待についての一通りの知識と、それを踏まえて、自分たちの目指すケアを言語化するところまで、行うことができるし資料にしていますので。
介護現場で頑張る職員だけでなく、私たちケアマネジャーもできることに協力し、支援を受ける方も提供する方も、安心できる環境つくりに貢献しませんか?
訪問をありがとうございます。
来週は、紡ぐ会で虐待研修を施設に対して行うのですが、その際に取材が入るかもしれないという話を受けました。
私が取材を受けるわけではないでしょうから別に良いのですが、取り合えず取材先に資料のみ送付させていただきました。
現代の大きな課題となっている虐待。
私は社会保障がしっかりと確立すれば、お金のあるなしに関わらず、皆が安心して生活できる社会が築けると考えています。
だからこそ、社会保障を扱う窓口であるケアマネジャーは、給付の適正化、地域を含めた社会資源の有効活用を提案していくことが、何よりも大切だと思っているのです。
あぁ、こんなことを書くと、夫に『内容が重すぎるんだよ』と、ダメ出しを受けてしまいそうです。
話がずれてしまいましたが、私が施設向けに虐待の研修を積極的に行っているのには理由があるのです。
それは、一時的にクローズアップされたニュースをきっかけに、施設に対してのイメージが悪くなり、現場の介護職員が、そのイメージや虐待に対する国の対策に、潰されないでほしいと思うからです。
虐待についての知識も伝えつつ、それ以上に『自分たちが目指すケアを職員間で共有し、その実施に努めた結果、虐待なんてしない施設になった』という考え方を、持ってほしいと思うのです。
介護職は、本当に立派な仕事だと思うのです。
ダメダメで業務を行うより、本来持っている介護に対する想いを引き出し、モチベーションを高めることのできる伝え方をしたいというのが、私の想いです。
・・・なんて書いたら、また『重い』と思われてしまうのでしょうか?
さて、前置きが長くなりましたが、本日は共感能力を高めることについて書きます。
アメリカの精神分析医であるハインツ・コフートは、観察手段として共感に目をつけ『相手の心理状態や主観的世界は、共感によってしか観察できない』と言い、相手の立場に身を置いて、自分がどのような心の体験をするかを想像することの大切さを説きました。
彼は、少なくとも相手の背景情報を知り、相手の立場に立つことで『相手が同じ人間である以上、多少なりとも当たっているはずだ』という主張をしています。
そして、聞き手がその想像を相手に伝えることで当たっているかの確認ができる。
そして、それが当たっていれば、相手は『わかってもらえた』と感じ、気持ちの安定や成長を得ていくことができる、と言っています。
私は、概ね彼の主張には同意ですが、一点だけ感じる部分がありました。
相手の背景情報や相手の立場に立つことは、確かにとても大切だけど、一番大切なことは『相手の価値観を知り、相手になりきって想いを馳せることではないか?』ということです。
本当に生意気なことを言ってしまうと、相手の背景状況を知ろうと、相手の立場に立とうと、『想い』が自分の価値観であれば、相手に共感できる可能性は少ないと思うのです。
なぜなら、自分という価値観で物事を考えても、相手と自分が同じ価値観であるとは限りません。
それを、自分の価値観で考えてしまい、『私は相手に共感できている』と思ってしまうことは危険だと思うわけで。
という、私の勝手な言い分から、共感について書かせていただくと、『相手の価値観を知った上で、起きている事実・相手の心身の状況・環境を加味して、相手になりきって想いを馳せる』ことが、大切だと思います。
そして、相手の価値観を知る方法ですが、これは、ケアマネジャーが一人で行うよりも、他の支援者からの情報も大切です。
様々な支援者から点の情報を集め面にすることで、ご利用者の価値観や状況を、多角的に捉えることができるからです。
私たちも、状況に応じて様々な顔を持っていると思います。
それは、父母だったり、ケアマネジャーだったり、勤め先の一職員だったりetc
置かれている状況によって、自分の顔を使い分けますよね。
それは、ご利用者も同じということです。
そういう様々な『顔』をたくさん知ることが、ご利用者『その人』をより詳しく知ることに繋がり、より正確に共感できるようになると考えています。
だから、他者からの情報は、とても大切で、聞き流してはいけないと思うのです。
多角的に相手の価値観を理解し、置かれている状況・背景・心身の状況・環境を加味して、相手になりきって話を聴き、相手に想いを馳せる。
これが本当の共感になると私は考えています。
そして、これは普段の相談業務で意識し行うことで、そのスキルを高めることができると思います。
そんなことを考え意識しながら、日々、ケアマネジメントの仕事をさせていただいています。
皆さんは普段、どんなことに工夫して共感能力をつけていますか?
ご自身の共感スキルを振り返るきっかけになれば幸いです☆
訪問をありがとうございます。
昨夜はこのサイトを更新しようとしましたが、8割書き上げたところで、全ての入力が消えてしまったため、やさぐれて更新するのをやめてしいました。
やはり、こまめに下書き保存をすることは大切ですね。
さて、本日は、ちょっと耳の痛い話になるかもしれません。
医療の時期改定について、どのくらいの方々が注目しておられるかわかりませんが、確実に医療分野は介護の対応まで受け皿を確保するよう求められています。
昨夜のニュースでは、認知症高齢者の入院に関して受け皿強化についてのインセンティブをつけることが決まりました。
かかりつけ医についても、研修を積み、『他の医療機関における受診状況の把握』『在宅医療の提供』『24時間対応』『介護保険に関わる対応』をする医療機関については、インセンティブをつけるとの方針が決まっています。
また、薬局についても、一人の高齢者が複数の薬局にかかるのではなく、薬の重複化を防いだり、薬剤師が責任をもって高齢者の服薬管理を行えるよう、かかりつけ薬局の制度を定着させようと動いています。
医療も、高齢者の生活を含めた全体から、対応することが求められているのです。
一方で、介護はどうでしょうか?
地域包括ケアシステムの構築に向けて、どのくらいの方々が理解し、今後を据えて取り組んでいるでしょうか?
現在の業務が滞りなくできていれば良し、ではなく、今後を見据えて自分に何ができるかを考えて行動していく。
もしかしたら、介護にはその力が弱いのかもしれないと感じました。
特別な何かを行うという意味ではなく、地域で取り組んでいる活動に興味を持って、まずはどんな活動があるかを知り、参加してみる。
そして、介護保険だけでなくインフォーマルの知識も持って、ご利用者・ご家族に情報提供する。
ケアマネジャー同士で積極的に事例検討会等を開催し、個別ケースの課題から地域の課題を抽出して、包括や行政に声を上げていく。
こういったことが、求められているのではないか、と私は考えるわけです。
国は、介護保険制度中心から、地域包括ケアシステムに移行しています。
その中で、自分は何ができるか?を考え抜き、行動に起こしていく。
これからの1年間をどう動くかで、ある意味、ケアマネジャーの今後の待遇は大きく変わると思っています。
ケアマネジャーは介護保険の制度に必要な存在だと、私は感じています。
皆さんは、今後の国の動向に対して、ケアマネジャーとして何ができると考えますか?
そして、それを実現するために、どのように行動を起こしたら良いと考えますか?
私たちケアマネジャーの役割は、誰かに作ってもらうものではなく、自分たちで創っていきませんか。