単独居宅介護支援事業所について【はじめに】
はじめまして。
このサイトに訪問していただきありがとうございます。
当法人は平成26年2月に法人を設立し、介護保険分野では居宅介護支援事業所のみで事業を行っていこうと思っております。
そもそも、なぜ、居宅介護支援事業所のみで開業しようと思ったか?
この部分の説明をさせてください。
そして、これを読んでくれた方の中に少しでも共感していただける方がいて、『私も居宅介護支援事業所を始めようかな?』と感じていただける方がいれば幸いです。
また、それを実現しようと思った方の力に少しでもなれたら・・・と思います。
併設事業所で働いている方も、『ケアマネジメントとは?』を考え、公平中立なケアマネジメントについて、考えるきっかけになっていただけたらと思います^^
【自己紹介】
私が福祉の道に入ろうと思ったきっかけは高校3年生の時、顧問から言われた一言です。
平成6年(昔過ぎる!)、進学について悩んでいる私に顧問の先生が言った言葉。
『これからは福祉の時代だぞ。
大学に行くのも良いが、福祉の道でスペシャリストを目指すのも一つだと思う。
福祉という業界は、人として当たり前のことをしてお金がもらえる。
歴史も浅い。
これからくる時代は、絶対に福祉に注目が集まる。
今のうちから資格を取ってキャリアを積むことを先生は勧める』
単純な私は
『人として当たり前のことをしてお金がもらえる』
という一言と、
『歴史が浅い』
という言葉に興味を持って、それまで考えたこともなかった福祉の道、介護福祉士学科の短期大学に就職しました。
そう。
素晴らしい理由などなく、どちらかといえば単純で腹黒い打算から始まった福祉との出逢いでした^^;
平成9年に介護福祉士学科の短期大学卒業後、老人保健施設に入社。
そこでケアワーカーとして勤務し、技術を中心に介護についてのイロハを学びました(ここで看護師・理学療法士に論理的な部分をみっちり教えてもらいました)。
平成12年に介護保険の開始と同時に法人が訪問介護事業を設立。
そこで管理者兼サービス提供責任者を担いました。
その後、きちんとした形で仕事を覚えたいと思い、大手法人に転職。
平成15年2月に介護支援専門員の資格を取得し、ケアマネジャーとして勤務。
以降、転職を経験しましたが、育児休暇以外はフルタイムで仕事をしていました。
因みに夫と子ども3人の5人家族です^^
【なぜ、独立を考えたか?】
私が独立を考えた理由は2つです。
一つは
『これから本格的に始まる地域包括ケアシステムの中で、単独の居宅介護支援事業所は必要になるであろう』
ということと
『制度が始まって14年。もうケアマネも独り立ちしても良いんじゃないかな』
と感じたためです。
もう一つは、働いている中で常に感じていたこと、
『介護全体の質の向上ができる仕組みを創り提供したい』
という気持ちからです。
現在、個々で頑張っているスキルアップを、最小の力で最大の効果を発揮できる勉強機会の仕組みを考えて実践していきたいと考えています。
『単独の居宅介護支援事業所は儲からない』
こんな言葉を聞いたことはありませんか?
私は自信を持って『そんなことはない』と言ってしまいます。
現在居宅介護支援事業所が利益を得ることができていない原因としては、一事業所にケアマネジャーの人数が少ないためだと思っています。
逆に言えば、人員・質を整備すれば、居宅介護支援事業所は単独でも事業を継続できるだけの収益をあげることができます。
(断言!!!)
注意:特定事業所加算を取得するために人員を増やすではありません。
そして、そのことがこれからの地域包括ケアシステムを進めるうえで、ケアマネジャーに必要なことではないかな?と感じています。
それを実証したくて、今回単独の居宅介護支援事業所を立ち上げました。
その方法、成功も失敗も、どのくらいの期間・費用がかかったかも記載していきたいと思っています。
以下、私の中で考える『単独居宅介護支援事業所のメリット』を挙げていきます。
◆付随のサービス事業所がないことで『サービスありき』の思考にならない。
→これから必要と言われている『自助→互助』に的確に目を向けることができる。
◆他事業所に対してもご利用者に対しても、本当の意味で『公立中正』な支援を提供できる。
→無理に介護保険の制度に結びつける必要はなくなる。(因みに、『サービスがないと給付管理票ができない』と考える方もいるようですが、心配ご無用です。その時は包括にバトンタッチすればよいのですから)
→ご利用者に本当にあった支援事業所を提案できる(自社誘導の必要なし)。
→聞かなくて良い内部事情に振り回されることはない。
◆働く職員が『ケアマネジメント業務』に集中できる。
→気にすることは担当件数が減らないことくらい。
→ケアマネジメント業務以外に余計な仕事をすることはない。
◆1事業所にケアマネジャーの人数が増えたら、自分のスキルも向上できる。
→参加したい研修にも、ケアマネジャー同士で協力し合える体制をつくれる。
→他のケアマネジャーが刺激となってスキルアップに励む気持ちが育つ。
→解らないことが生じた際に事務所の中で解決しやすい。
→各職員が得意分野を持っていたら、それを最大限活かして支援を提供できる。
(人によって認知症に強い人・医療に強い人等個人のスキルを十分に発揮できる)
上記より、これからの介護保険は、地域包括ケアシステムに向けてサービスありきのケアプランではなく、ご利用者自身の持っている力・地域のインフォーマルを最大限活用したケアマネジメントが必要だと考えます。
今こそ、ケアマネジメントの専門性を発揮していきませんか?
誰かに『併設』という形で寄りかかるのではなく、自分の足で立っていきませんか?
【介護業界全体の質の向上について】
これは、私の長年の夢です^^;
介護業界に入った時、あまりの勉強機会の少なさに驚きました。
特に介護保険が始まった時なんかは試行錯誤の連続でした。
平成12年4月の介護保険開始月は、大半の方が手書きでレセプトを作成していたと思います(今ではいい思い出ですが、あの時はパニックでした(笑))。
また、明確なエビデンスもないままに『これでいいのかな?』なんて、一抹の不安を胸に抱きながら仕事をする日がほとんどでした。
様々なサイトや書籍で独自の勉強をしてきましたが、なんせ、文字だけの説明は理解がしにくく、疲れているときには拷問のように感じることもあるわけで・・・。
ケアマネジャーになってからは研修の機会は多くありますが、お値段も良く、『受けたい』と思っても遠方であったり、夜や休日の研修は、はっきり言って家庭と仕事を両立している人にとっては厳しいわけで・・・。
一方で、専門書を購入し勉強すると言っても、専門書である為か、そのお値段も良く、やはり財布と相談しつつとなるわけで^^;
時間的・精神的余裕・金銭的に困難な状況の方は多いと思っております。
(給与の4分の1は研修費や書籍で飛んでいっていました、私)
私達は対人援助技術の専門職であり、『人として当たり前のことをしてお金をもらえる』からこそ、その専門性にこだわる必要があるんだ、と思いながら、一方でそれが実現できない状況に悶々としていました。
今回、独立したことで、手軽に専門職の勉強できる機会をつくることのできる環境を追及していきたいと考えています。
・・・というか、その仕組みは頭の中で構造化されているのですが、これを実現する方法を思案中です^^;
実現までに時間はかかると思いますが、諦めることなく『いつでも勉強したい時に気軽にできる環境』というものを創り上げたい。
そして、エビデンス(根拠)に基づいたケアマネジメントの提供・介護技術の提供ができたときに、ご利用者の心からの笑顔と『その人らしさ』を見ることができ、私たちの仕事は認められるのかなぁ、と思います。
それが私の願いです☆
【これからフリーページを読む方に】
上記のことより法人を設立し開業しようとした私ですが、独立事業所のノウハウについては【株式会社を一人で設立し介護保険の認可を降りる】方法を記載しています。
そのため、NPO等で設立を検討されている方には参考にならないと思います。
また、この方法が絶対ではないので参考程度に読んでいただけたらと思います。
読んでいるうえで生じた『???』については、メール等で問い合わせをいただけましたらわかる範囲で返答させていただきます。
もし、ケアマネジャーの単独事業所の開設について検討されている方がいたら少しでもお役に立ちたい。
そんな思いで記載していきます☆