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サンソン・フランソワのラヴェル
来年、ラヴェルの「道化師の朝の歌」を
指揮することになったので、
サンソン・フランソワの演奏を聴いた。
もう世の中から消えてしまった
フランス音楽の息吹が美しい。
これが、エスプリ・・・
クリュイタンス指揮の
パリ音楽院管弦楽団のラヴェルでも
同じことを感じた。
ドビュッシーも聴いた。
前奏曲第1巻「レントより遅く」って
こんなにも素晴らしい曲だったんだ。
作曲者自身のオーケストラ版は
編成が小さいうえにツィンバロンが必要で、
指揮できる機会は
なかなか訪れないないだろう。
知らない感動、
あるいはこの歳で初めてわかることが
たくさんある。
それは素敵なことだ。
◇シャガールによるパリオペラ座の天井壁画
ブルックナーの交響曲
ブルックナーを
これほど好きになるとは
思っていませんでした。
これは間違いなく、
師、小泉和裕先生の影響です。
事あるごとに、先生には
ブルックナーの素晴らしさを
教えていただきました。
オーケストラとブルックナーを創っていく、
壮絶なリハーサルも見学し、本番では、
それがすべて天上の音楽へと
昇華されていくさまも、
感動と共に見せていただきました。
小泉先生がしみじみと
ヨーロッパにおいて
ブルックナー指揮者と呼ばれることは
「音楽のすべてを深く理解している
指揮者である」ということなのだと
語られるとき。
先生は輝いて見えるのです。
ヴェニスに死す
もっと若い時に見るべきだった。
そして「よくわからないなあ」
と言いつつ
映画に流れる音楽や
美しい少年のことや
トーマス・マンのことを考えたかった。
高校生の時・・・京都の街が
本当の美しさを求めて悩んでいた
あの時に見るべきだった。
大地の歌
今日は曇りのち雨という予報だったので、
早めに歩き始めようと、
そして「大地の歌」を聴きながら歩こうと
決めていた。
テンシュテット指揮
ロンドンフィルハーモニックの演奏。
テンシュテットはやはりすごい指揮者だ。
またもや感激した。
しかし、最もすごいのは、
アルトのアグネス・バルツァーの歌だ。
僕は1979年のカラヤン指揮、
ベルリンフィルの来日公演で
エキストラとして
ヴェルディ/レクイエムを演奏した時
アグネス・バルツァーと共演させてもらった。
改めて最高の経験であったと
感慨にふけりながら歩き続けた。