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ブルックナーの第7番を聴きながら歩く。
新しく購入したワイヤレスステレオヘッドセットHA-EC25Tがとても良い。
で、ウォーキングの時、マーラーとオフィシャル髭ダンディズムを聴きまくっていた。
でも、マーラーを聴き続けていると、まるで底なし沼に引きずりこまれて、
地獄へ向かっているような気持ちになってくる。
1番、2番、3番、4番、6番、7番、大地の歌と聴いて、
9番の時は1938年の、ブルーノワルター指揮ウィーン・フィルの演奏ばかり聴いてしまうので、
9番以外の交響曲とはまったく異なった曲に感じる。
9番はいいなあ・・・・
マーラーにいよいよ疲れてしまったら、オフィシャル髭ダンディズムを聴く。
「Editorial」を繰り返し聴く。
所謂「はまってしまった」わけだが、いつまでこの気持ちが続くのだろう。
で、今朝はマーラーを聴く気持ちになれず、心が平安を欲していると思ったので、
ブルックナーの第7を聴くことにした。
この曲は東京藝大のF年の定期で演奏した、僕たちの学年にとって大切な思い出の曲だ。
シュナイダー先生の過酷なトランペットのレッスンも思い出した。
もっともレッスンはC年の時の話だけれど・・・
3楽章のソロ、たった4小節のフレーズを何十回も吹かされたが、
決して先生からの「gut」は頂けなかった、
ひたすら「Noch einmal, bitte!」もう一度どうぞ!と言われ続けた。
そして、その演奏ではラファエル・クーベリックとはできないと言われた。
ウバルト・シュナイダー教授は、元バイエルン放送交響楽団の首席奏者で、
ラファエル・クーベリック指揮の元、数々の名演奏を成し遂げた人だった。
実に優しく楽しい方だったが、レッスンは厳格で妥協がなかった。
まだ二十歳前の自分は本当にへたくそだったし、音楽的にも未熟過ぎた。
・・・そんなことを思いだしながら、今日聴いた演奏は、
ロブロ・フォン・マタチッチ指揮、チェコ・フィルハーモニー。
本当に美しい、音色も音楽の形もすべて美しい。
この、オーケストラにしか出すことのできない音色だと思う。
ゆっくり歩いて、音楽に浸って、ひろびろとしたところに寝転んで、
空を見ているような、とても落ち着いた気持ちになった。
ブルックナーの7番、8番、9番は指揮していて天国の存在を感じる。
Ives' trap ?
アイヴズの交響曲第2番は、
たくさんのアメリカの旋律をモチーフとして用いる事と、
4楽章の最後でとんでもない事が起きる事が特徴の曲だと、
これまでずっと思ってきた。
バーンスタインの指揮と解釈で聴いていたのと、
題名のない音楽会での取り上げかたが、そのまま僕のこの曲に対するイメージとなった。
今朝、マイケル・ティルソン・トーマスの指揮の録音を聴いていたら。
まず第一に曲の美しさに感動した。
ソナタ形式より循環形式に近く、
最も重要と思われる場所ではフーガの技法が使われているようだ。
そしてアメリカらしい旋律は、控えめに、
遠くから聞こえる懐かしいメロディーの「断片」として表現されていた。
こんなアプローチもあるのだと、
これまで曲の奥に隠されていた「美しさが」表面ににじみ出てくるようだ、と感じた。
このアメリカの旋律のルーツを探りたくなる誘惑と、
曲の最後の破壊的な部分を強調したくなるのは、
加えて「マーラーのパロディではないか?」と思わせるのは、
指揮者、演奏者や批評家たちに仕掛けられたアイヴズの罠かもしれない。
あるいは、あまりにも美しい曲を作ってしまい、
照れ隠しで良く知られたメロディーを出し、
最後の和音を改変したのかもしれない。
いずれにせよ、
粛々とスコアを読んでいく。
和み交響楽団第23回定期演奏会の曲目が決まりました!!
来年2023年7月23日(日)の14時より京都コンサートホール大ホールで開催予定の、和み交響楽団第23回定期演奏会の曲目が決まりました。
和み交響楽団は若いオーケストラだけれど、団員さんの多くは彼らが大学オーケストラで演奏していた時からの お付き合いで、我々には長い歴史があります。
親しい間柄ではあるけれど、音楽創りの場では、常に作品に真摯に向き合い、より高い次元の演奏の創出にむけて、切磋琢磨しています。
とても素敵なオーケストラです。
そして、慎重なる選曲の過程を経て先日、ついに23回定期の曲が決定、今、僕が和みと最もご一緒したい2曲が選ばれましたので、ご報告します。
エルガー/
管弦楽のための独創主題による変奏曲op.36
「エニグマ」
マーラー/
交響曲 第4番
同時代を生きた二人の偉大な作曲家の、ほぼ同時期に完成初演された偉大な二曲にとりくみます。
マーラーの第4楽章のソプラノ独唱は、中村朋子さんにお引き受けいただきました。
春の訪れの様に柔らかい喜びで心が満ちています。
マーラーは2022年に出版された、マーラー協会の最新のスコアを使用します。
一からもう一度勉強します。
グラーツ芸術大学指揮科でのジークハルト先生のマーラー4番のレッスンのことを、鮮明に思いだせます。
そのことはまた後日・・・・・
写真上:第20回記念定期演奏会、サン=サーンス交響曲第3番のゲネラルプローベ。
写真下:2004年、グラーツ芸術大学オーケストラ指揮科、ジークハルト教授のレッスン受講風景。
大阪大学交響楽団第120回定期演奏会の曲目が決まりました!
2023年1月15日(日)16:00に、ザ・シンフォニーホールに於いて開催される、大阪大学交響楽団第120回定期演奏会の曲目がすべて決まりました!
モーツァルト/歌劇「魔笛」序曲
チャイコフスキー/幻想序曲「ロメオとジュリエット」
マーラー/交響曲 第1番 ニ長調
・・・です。
指揮は藏野が担当させて頂きます。
120回という節目の演奏会に相応しい、クラシック音楽の魅力を本当の意味で楽しんで演奏でき、また鑑賞していただける曲目だと思います。
でも簡単に良い演奏ができるプログラムではありません。
文字通り「クラシック音楽最高峰の曲目」であると思います。
この見上げるように高い頂に向かって、大阪大学交響楽団の皆さんと心と力を合わせて、真摯に取り組む所存ですので、是非とも応援のほどよろしくお願いいたします。
写真:大阪大学交響楽団109回定期演奏会、ベートーヴェン「エロイカ」のゲネラルプローベ。