生徒諸君! dear students!

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京都堀川音楽高等学校第49回オーケストラ定期演奏会が無事終演いたしました。

コロナ感染が再び拡大する中、とても多くのお客様にご来聴いただき、ありがとうございました。

生徒諸君は、ほんとうに良く頑張って、最高の演奏を聴かせてくれました。

まずは生徒諸君に心から感謝いたします。

君たちのオーケストラ、合唱は最高です!

ありがとう!

またかつて生徒だった皆さんに感謝です。

後輩たちを支えつつ素晴らしい演奏をしてくれてありがとう!

そして、エキストラ、学校スタッフの皆さん、PTAの皆さんに感謝です。

大きな演奏会成功にご尽力いただき、ありがとうございました。

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偉大な後輩佐渡裕氏に感謝です。

ねぎらいの花束をいただいたこと、僕が堀音の教師になったときから今まで、僕を含め堀音のオーケストラを育ててくれたことに、心から感謝いたします。

 

最後に僕の好きな宮澤賢治の詩を、生徒諸君に贈ります。

 

「告別」

おまへのバスの三連音が

どんなぐあひに鳴ってゐたかを

おそらくおまへはわかってゐまい

その純朴さ希みに充ちたたのしさは

ほとんどおれを草葉のやうに顫はせた

もしもおまへがそれらの音の特性や

立派な無数の順列を

はっきり知って自由にいつでも使へるならば

おまへは辛くてそしてかゞやく天の仕事もするだらう

泰西著名の楽人たちが

幼齢弦や鍵器をとって

すでに一家をなしたがやうに

おまへはそのころ

この国にある皮革の鼓器と

竹でつくった管くゎんとをとった

けれどもいまごろちゃうどおまへの年ごろで

おまへの素質と力をもってゐるものは

町と村との一万人のなかになら

おそらく五人はあるだらう

それらのひとのどの人もまたどのひとも

五年のあひだにそれを大抵無くすのだ

生活のためにけづられたり

自分でそれをなくすのだ

すべての才や力や材といふものは

ひとにとゞまるものでない

ひとさへひとにとゞまらぬ

云はなかったが、

おれは四月はもう学校に居ないのだ

恐らく暗くけはしいみちをあるくだらう

そのあとでおまへのいまのちからがにぶり

きれいな音の正しい調子とその明るさを失って

ふたたび回復できないならば

おれはおまへをもう見ない

なぜならおれは

すこしぐらゐの仕事ができて

そいつに腰をかけてるやうな

そんな多数をいちばんいやにおもふのだ

もしもおまへが

よくきいてくれ

ひとりのやさしい娘をおもふやうになるそのとき

おまへに無数の影と光の像があらはれる

おまへはそれを音にするのだ

みんなが町で暮したり

一日あそんでゐるときに

おまへはひとりであの石原の草を刈る

そのさびしさでおまへは音をつくるのだ

多くの侮辱や窮乏の

それらを噛んで歌ふのだ

もしも楽器がなかったら

いゝかおまへはおれの弟子なのだ

ちからのかぎり

そらいっぱいの

光でできたパイプオルガンを弾くがいゝ

 

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