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2019 / 06 / 26
03:17

ブルックナー 交響曲 第8番 ハ短調

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ひこね第九オーケストラとブルックナーの8番を演奏している様子。やはり、人類史上最高の交響曲だと思う。

2019 / 06 / 23
23:38

ひこねに響くブルックナー8番

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ひこね第九オーケストラの第20回サマーコンサートが、大成功の裡に終了した。

最高の曲、最高の演奏、あたたかいお客様のブラヴォーと拍手・・・・

今日は特別な日だ。こんなに幸せなことはない。

パンフレットに掲載した文章をご紹介しよう。

 

「19世紀のウィーンに想いを馳せて」

指揮者 藏野 雅彦

 確か、大指揮者サー・ゲオルグ・ショルティの話だと思うのですが、違っていたらごめんなさい。マエストロは何かのインタヴューで「今、一つだけなんでも願いを叶えてあげると言われたら、何を願いますか?」と尋ねられ、「19世紀のウィーンに行きたいです。」と答えたそうです。19世紀は音楽文化が花開いた世紀、その中心がウィーンであったことは皆さん良くご存じだと思います。そこに行ってみたいというのは、指揮者として素晴らしい願いだと感動したのを覚えています。

 

その記事を読んで以来、僕も19世紀のウィーンに強く憧れるようになった訳ですが、今回、この文章を書くに当たって、夢がかなうことを前提に、僕はもう少し具体的な「19世紀のウィーン滞在希望日」を考えてみました。まずは候補を4日間挙げてみたいと思います。

 

第4候補は、1824年(この年にブルックナーがリンツで生まれています。)5月7日。場所はウィーンのケルントナートーア劇場。ベートーヴェンの交響曲第9番の初演を聴きたいと思います。第3候補は1877年12月30日。場所はウィーン楽友協会大ホール。ブラームスの交響曲第2番の初演を聴きたいと思います。この時ブラームスは44歳。初演はカール・リヒター指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団によって行われます。このカール・リヒターという大指揮者は、ウィーン・フィルハーモニーとともに、ブラームスの交響曲第2番と第3番、そして本日演奏するブルックナーの交響曲第8番を初演しています。第2候補は1892年12月18日。場所はウィーン楽友協会大ホール。ブルックナーの交響曲第8番の初演が聴きたいです。この時ブルックナーは68歳。心血を注いで改訂された第2稿(本日演奏する稿です。)がいよいよ初演されます。もちろん初演を聴きたいのですが、それ以上に見たい光景があります。初演後にハンス・リヒターを始めとする初演成功の功労者たちと一緒に食べようと、ほかほかの揚げパンを48個ものせた大きなお盆を持って、出口のところで待つブルックナーの姿です。上記3つの演奏会は絶大な人気があったのでチケットが手に入るかが心配です。

 

さて、第1希望は1889年10月25日。場所はウィーンの「赤いハリネズミ」という名の料理店。この日はブラームスとブルックナーの会食あります。なんとか会食の部屋に潜り込み、部屋の隅っこで二人の様子を見たいのです。会話が聞き取れるようにドイツ語も勉強しなおしていきましょう。当時、ウィーンの音楽界を二分し、反目しあっていた二人とその友人たちが一堂に介し、ほぼ沈黙が続くのですが、二人大好物が同じというところで意気投合、大いに盛り上がるのですが、その様子を見てみたい。

 

 19世紀ウィーンに想いを馳せつつ、本日、僕はブルックナーの交響曲第8番の彦根初演を、ひこね第九オーケストラと行います。お客様にブルックナー最高の交響曲を19世紀ウィーンの空気とともにお届けできれば、こんなに幸せなことはありません。

 

写真:澤英之団長と終演後に。

 

2019 / 06 / 17
14:16

ひこねの街とブルックナー第8番

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ひこね第九オーケストラは、ブルックナーの音楽をより美しく響かせようと、素晴らしい集中でリハーサルを続けている。

リハーサルを重ねるなかで、この第8番は、想像していたよりも、はるかに大きな精神エネルギーを必要とする曲だと感じてきた。

奏でられる音は、音楽の歴史のなかで考えても、もっとも美しいものだと思う。

ただ、その音を響かせるために、指揮者とオーケストラにとって、地球規模の建造物を形成していくような、過酷なエネルギーの放出を余儀なくされる。

リハーサルが終わったあとの、「ほんとうにいい曲だよね」という気持ちと同時に感じる疲労感が、いつもの演奏会とは全く違う。

気力と体力の激しい消耗。

第8番とは、いったいどのような曲なのか?

神か悪魔か・・・・

コンサートが終わったとき、オーケストラの団員さんは、お客様は、そして自分は何を思うのだろう。

 

2019 / 06 / 08
08:55

和み交響楽団の演奏会が終わった。

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和みの演奏会では、ブラームスの大切なところに触れることができたように思う。

自然で素朴な美しさの中に、偶然のように生まれる深い響きが良い。

作為的ではだめ、計画してもだめ。

流れとリズムを、常に心地よくコントロールして、祈るように演奏する。

今年はブラームスが亡くなった年齢になる。

少しは作曲家の気持ちが分かるようになったか?

まだ、ぜんぜんだめか?

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