インフォメーション

2022-04-22 08:00:00

訪問をありがとうございます。

 

昨日は、地域活動(感染者への食糧支援対応とラポールでの地域活動)を中心に活動しながら、合間に税理士と打ち合わせをしたりしていました。

 

よく、『なぜ加藤はケアマネジャー業務ではなく地域活動に力を入れているの?』と聞かれますが、私はケアマネジャーが本当の意味で利用者の自立支援を促進するケアマネジメントを行うには、地域力のボトムアップが肝要だと思っているからです(地域活動に参加する人が増えれば、孤独の解消や活動機会の確保で要介護状態を減らせることと、要介護状態になっても地域に繋がりを持っていれば生きがいを保持できると考えています。また、多様なインフォーマルがケアマネジメントの質を向上させ、ケアマネジャーが働きやすい環境を担保できると考えています)。

 

…と、余談に走りましたが、今日も昨日の続きである『ケアマネジメントの公正中立と利用者負担の導入』について考えます。

 

 

 

 

1.png

出典:令和4年4月13日開催 財務制度分科会資料1 P79

 

 

福祉用具貸与のみのケアプランは報酬引き下げなど、サービス内容にあった報酬体系を2024年から実施すべき

 

この主張の意図は『必要ない支援を無理やり組み込むくらいなら、それに応じて報酬を下げます』ということを財務省は言いたいのだと思いますが、そもそも論の『なぜ不要な支援を無理やり組み込んでいるのか?』という問いが抜けています。

 

この理由については、日本介護支援専門員協会等で何回も発信しており、前述の調査報告書でも書かれていますが、ケアマネジメントの報酬が『介護保険を利用しないともらえないよ』という体制になっているからという視点が抜けているからです(介護保険制度というものを民間市場に解放したことを、財務省も厚労省も自覚していないことは、結構大きな問題だと感じています)。

 

営利法人である民間企業の思惑よりも専門職として公正中立や自立支援を遵守することが『当然』と考えている思い込みを、本当に残念に感じます(正義感の強いケアマネジャーほど、会社と専門性のアンビバレントな感情に疲弊しているということを忘れている)。

 

単独の居宅介護支援事業所が運営できないくらいの報酬しか出さないのに、求めることは『専門性』という言葉を盾に、無理難題ばかり。

 

また、福祉用具のみのケアプランを始め、サービス内容に応じた報酬体系を組むという案については、一言二言申し上げたいです。

 

これ以上、報酬を複雑にするのであれば、事務員を雇えるくらいの報酬を出してください。

 

ってか、そもそも公正中立を求めるなら、単独事務所が運営できるくらいの報酬体制にしてください。

 

 

 

 

 

この後も、財務審議会の検証を勝手に行いますが、別に私は居宅介護支援事業所を運営しているから文句を書いているのではありません。

 

非現実的な報酬体系を組みながら、それでも頑張っているケアマネジャーが対多数な中、一部のケアマネジャーの専門性を欠いた言動を取り上げ、そうせざるを得ない状況を理解しようともせずに、一方的に『ケアマネジャーが悪い体』で、自身の主張を通そうとするやり方にどうしようもなく腹が立つのです。

 

もうね、本当に、これ以上、ケアマネジャーのモチベーションを下げないでいただきたいです。

 

 

 

 

昨年度末に、当区主任ケアマネジャー協議会が現況調査を行いましたが、コロナ禍以降、ケアマネジャーは様々な工夫をしながらケアマネジメントを遂行しています。

 

それはそれは多大なストレスを感じていると思います。

 

であるのに、昨年決まった介護職員処遇改善では、またしても『介護職ではない』という判断を下され、研修などで学びを得ながら利用者本位でケアマネジメントを実践しても、難癖をつけてくるのは、いい加減辞めていただきたいと思うのです。

 

その難癖がケアマネジャーのモチベーションを低下させ、さらに、モチベーションの低下が質の低下につながるリスクということを、もう少し官僚は理解した方が良いと思います。

 

今のケアマネジャーに対する攻撃は虐待レベルですよ。

 

ケアマネジャーは専門職ではあるけれどあなたたちの下部ではないし、ましてや、あなたたちの主張の根拠に悪用されたくもない。

 

そんなことを感じてしまった財務省の主張でした☆