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訪問をありがとうございます。
昨日は、同友会江東支部の総会があり議長を担ったのですが、皆様のご協力で粛々と進むことができホッとしました。
そして、司会を務められた方の進行力に圧巻され、もっと研鑽しないとなぁと感じました(いや、本当に細やかな気遣いといい素晴らしい方です)。
さて、今日は先日の続きで、『ケアマネジメントの公正中立を叶えるために利用者負担を導入することは妥当かどうか?』です。
出典:令和4年4月13日開催 財務制度分科会資料1 P79
で、今回検証する際に使用する資料は下記のとおりです。
令和元年度 ケアマネジメントの公正中立性を確保するための取り組みや質に関する指標のあり方に関する調査研究 事業報告 概要
今回財務省の利用者負担導入に関する主張は以下のとおりです。
1.他の介護サービスは利用者負担だから、ケアマネジメントにも利用者負担を導入することは当然である。
2.公正中立を守れてないケアマネジャーや、不要な支援(福祉用具等)を盛り込みケアプラン料を請求するケアマネジャーが一定数いるため、利用者負担を導入することで、利用者がケアプランに関心を持ちケアマネジャーのサービスチェックとの質向上に繋がる。
3.福祉用具貸与のみのケアプランは報酬引き下げなど、サービス内容にあった報酬体系を2024年から実施すべき。
【他の介護サービスは利用者負担だから、ケアマネジメントにも利用者負担を導入することは当然/公正中立を守れてないケアマネジャーや、不要な支援(福祉用具等)を盛り込みケアプラン料を請求するケアマネジャーが一定数いるため、利用者負担を導入することで、利用者がケアプランに関心を持ちケアマネジャーのサービスチェックとの質向上に繋がる】
これについては、そもそも介護保険創設時からケアマネジメントに利用者負担を導入しなかったのは『公正中立を担保するため』というロジックを現在の財務省の方々が知らなかったのだと理解しています。
また、私はこの主張自体には反対も賛成もありませんが、『利用者負担を導入するならその手間分の報酬上乗せはしろよ』ということと、『金輪際、ケアマネジャーに必要以上の公正中立を求めるなよ』ということと、『これを行うなら報酬体系の簡素化とセルフプランの周知普及にもっと力を入れなさいよ』思います。
…というのも、ただでさえ会社の圧力(利益を出せというプレッシャーなど)に加え、利用者負担まで導入してしまうと『御用聞きケアマネジャー』が増えることは必須だと、私は感じています(これは、ケアマネジャーの質が悪いからとかそういう話ではありません)。
その根拠がこれです↓。
出典:令和元年度 ケアマネジメントの公正中立性を確保するための取り組みや質に関する指標のあり方に関する調査研究 事業報告 概要P21
ただでさえ、株式会社に務めているケアマネジャーは会社からの圧力(売上)もある中、利用者からの料金徴収の負担も増え(事務員の導入が必要になる)、さらに、利用者からしたら『お金を払っているのだからこちらの要望を通しなさいよ』という圧力が加わるという状況が生まれるわけです。
介護現場と報酬逆転しながら外圧が拡大する状況で、これに耐えて『公正中立』を貫けるケアマネジャーはどのくらいいるのだろうか?
そもそも、他のサービスを引き合いに出すなら、基礎資格の技術+相談援助技術を持っているケアマネジャーの報酬は、もっと向上しても良いのではないか?
素直に、疑問が生じます。
そして何より、大多数の高齢者が『セルフプラン』を知らない中、シレッと利用者負担を導入するのはいかがなものかと思うわけです。
現在の介護保険制度は、引き算のできない某省のおかげで、本当に複雑怪奇な仕組みになっています。
もし利用者負担を導入するのであれば、その前に、この部分の理解をしながらセルフプランができる方法をきちんと周知すること。
同時に、セルフプランをサポートする行政や地域包括支援センターの体制を整備すること。
それができて初めて『ケアマネジメントに利用者負担導入可否』の議論をしていただきたいと思います。
あぁ、続けて2と3も書きたかったのですが、今日はこれ以上書く時間が取れない為、明日に回します☆
ダラダラと書いていてすみません。