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2019-07-01 10:05:00

訪問をありがとうございます。

 

今日は朝から税務署関係の書類作成をしていました。

 

一区切りついてので、サイトを更新しています。

 

 

 

今日、これから書く内容…人によっては、とても不快感を覚えるかもしれません。

 

私自身、1週間ほど前にこのニュースを知り、サイトに書くべきか迷いましたが、社会状況を知ってもらう意味では、書いた方が良いのかなぁと思い、ニュースから考えたことを書かせていただきます。

 

とはいえ、介護職にやりがいと誇りを持って従事されている方は、どうか今回の記事は読まないでくださいませ。

 

また、今回は企業名も掲載してありますが、決してその企業がどうこうというという意図はありませんので、最初にそのことを述べさせていただきます(書きたい内容は、記事を受けての社会反応です)。

 

 

 

 

そのニュースはこれです。

 

『損害保険ジャパン日本興亜が2020年度末までに、従業員を17年度比で4000人程度減らす方針であることが24日、分かった。全体の役15%に相当する。ITを活用し、業務の効率化を進める。余った従業員は介護などを手掛けるグループ企業に配置転換し、新卒採用も抑える。希望退職者の募集は予定していない』

~時事トッドコムニュース、6月24日『損保ジャパン、4000人削減=ITで効率化、介護分野などに配転』より引用~

 

損保ジャパンが大手保険会社であることは周知の事実ですが、今回のニュースは一般国民にとっては『自己都合退職を促すスキーム』と捉えられているということです。

 

実際、このニュースに対するコメントは、『懲罰だよね』とか『介護はブラック・劣悪な業種』というように書かれていました。

 

私自身、介護従事者として20年以上勤める中で、このような書き方をされることは、遺憾であり、日本人の『臭いものには蓋をする』反応に、本当にガッカリしてしまいます。

 

が、それで終わらせてしまっては、今後の介護に対する意識は変わらないと思ったため、『なぜ劣悪だとか、ブラックというイメージが世間にあるのだろう?』ということを考えてみました。

 

※ニュースの論点である『配転は妥当?どうなのか?』については、企業がその価値と意義(大義名分)をどのように社員に伝え同意を得るのかがポイントになると思います。単に割増退職金を払いたくないために、自己都合退職を促すための策であればまずいけど、そうでなければ責められることもないと、私は考えています。そして、今回考えたいことはそこではないため、これ以上の意見は控えさせていただきます。

 

 

 

 

この『世間の介護に対する認識が負の状態』ということは、なぁんとなく感じています。

 

いや、介護で働く職員を『マイナス』と捉えているのではなく、『介護職』というものを『負』と捉えているというか。

 

また、低賃金については、そもそも介護保険が『家族でもできる役割を、社会の要請によって担うことになった役割』という認識が強いため、なかなか改善がみられない状況だと、私は認識しています。

 

つまり、『本来は家族でもできることだけど、家族の崩壊によってできた職種だから、専門性は必要ないでしょ』というわけです。

 

本当に悔しいですよね。

 

頑張っても頑張っても待遇は上がらず、社会的に大切な職種でありながらも、その地位は専門職として認められていない。

 

本当に悔しい。

 

が、それを我慢して客観的にその地位を見直した時、一つの事実に気づきます。

 

それは、『介護職は専門性が社会に認知されていない』ということです。

 

頑張る頑張らないというマインド的な部分を排除して、冷静に考えると、この部分に一番の課題があると私は考えています。

 

 

 

 

では、介護職は本当に専門性がないのか?

 

私は『否』と断言しちゃいますが、ではどうして世間にそのことを認めてもらえないのかを考えてみました。

 

で、ですね、これは私の勝手な予測ですが、一番大きな理由は『おそらく介護保険利用者数が少ないから』という結論に至りました。

 

介護保険は、原則65歳以上の方であれば認定を受けることができますが、実際に介護保険を利用しているのは高齢者全体の2割程度となっています。

 

例えば、これが医療でみると、おそらく8割以上の方が医療保険を利用しているでしょう。

 

そう、介護に関しては『利用している人が少ないから、その専門性を実感しておらず、それが故に介護の地位が社会的に上がらない』とも言えるのではないかと思うわけで。

 

また、他に考えられる理由としては『本当は専門性を認めているが、そうすると自分たちの保険料を上げざるを得なく、それは嫌だという考えから、介護職の専門性について認めるという声が挙がらない』とか、『介護というもの自体がボランティア的部分を担っていると世間に認識されているため低賃金でも受け入れるよう暗黙の意識がある』とか、『専門性はあるが、いわゆる社会人的マナーの部分に課題があって、総合的に評価が上がらない』などが考えられました。

 

 

 

 

どれが正解かは分かりませんが、この『活躍が社会に認知されていないからその専門性が認められない』のであれば、介護職は、まだまだ挽回の余地はあると考えています。

 

具体的に書くと、『自ら社会に対して積極的にシンポジウム等を開催し、介護というものを社会課題として発展させていく』ことで、『その中で介護の専門性を知ってもらい、評価を上げていく』ということができるのではないか?…ということです。

 

正しい介護の専門性を知らずに、イメージのみで介護を捉えるから低評価であるならば、正しい介護の専門性を知ってもらうことで、その地位を上げることはいくらでもできると思うのです。

 

その視点に気づき、今後、地域活動を行う上でそのあたりも意識していこうと思いました。

 

 

 

 

どの分野も専門性を社会に認知してもらうことは、大変な労力と時間を要します。

 

介護保険制度が始まって19年目。

 

介護の専門性を認めてもらうことは、これからだと、私は感じています。

 

だからこそ、『介護、評価低いよねぇ(ハァ)』ではなく、『どうやったら介護職が社会的地位向上できるか?』を考え、行動に移してほしいと、改めて感じました。

 

皆さんは、今回のニュースに対して、どのように受け取り、どのようにしたら良いと考えますか?