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訪問をありがとうございます。
最近、地域ネタばかり書いているので、今日は社会保障の介護保険について書いてみようと思います。
オタクな私は制度を理解し今後の展開を予測することに重きを置いています。
そのため、制度のルールの細かい内容よりも、「なんでそのルールができたのか」と「そのルールを決めた意図」を理解することが大切だと感じており、それを踏まえて「あぁ、今後はこういうのが必要になるだろうから、こういう取り組みをしておけば良いのね」ということを知り、取り組むことが大切だと考えています。
そのため、社会保障審議会の内容や厚労省の発信については、結構真剣に熟読しています。
そんなわけで、先日、全国厚生労働関係部局長会議で厚労省老健局課長の発言から、今後の国が求めるあり方を書かせていただきます。
彼は、人手不足・認知症・制度の持続可能性から「介護保険の見直し作業に入る」と話しています。
この具体的な検討内容については、「ケアプラン作成の有料化」と「総合事業への移行サービス拡大」をあげているのですね。
予測できる範囲のことであるので、この辺りはこれから議論が深まっていくのではないかと思っています。
そして、今回の内容で一番いいこと言うなぁ~と思ったのは、「地域づくりができていないと現場でサービスがうまく回らない」とし、「厚労省としても真剣に地域づくりに取り組んでいきたい。地域づくりに貢献する介護保険にしていく、という視点で見直しをしていく必要がある」と語っています。
読むと「そんなの知っているよ」とか「当たり前じゃん」と思われるかもしれませんが、このことを言葉にした、ということが素晴らしいと私は感じています。
まさに予想通りです。
そして、ここからがケアマネジャーの出番だと私は考えています。
国は今後介護予防に力を入れていくと同時に、保健師的機能や介護予防の為にリハビリやフレイルに関する専門職を配置するように計画していますが、この部分は医療系が担っていくと思うので、彼らに委ねて良いと思っています(包括と協働で進めていくこととなるでしょう)。
私たちケアマネジャーが今後進む道は、「地域の活動団体とつながり、彼らの活動をエンパワメントとすると同時に、地域活動でフォロー困難になった方々を滑らかに制度の支援につないでいくこと」だと思います。
文字にするとちょっとニュアンスがうまく伝わらないかもしれませんが、「今のケアマネジャーという支援を当たり前の作業として行う時代は終わったよ」ということです。
方法論を研修等で学ぶことも大切ですが、少なくともケアマネ事務所の管理者レベルは先を見据えて「こういう世の中になるから、今のうちからこういうことに取り組んでおこう」と考え実践する力が大切だというか。
そして、それはいわゆる「地域の美化活動(ゴミ拾い・公園美化)」などの目に見える地域活動ではなく、一段俯瞰的に見て「活動を継続可能にするためのサポート」が必要なワケで。
ここにどれだけの専門職が気づいて、地域住民とつながり地域を美しく創っていけるかがポイントになると思っています。
本当にしつこくなりますが、私は仕事というのは「(受け身的に)言われたことを行えばOK」だとは思っていません。
そんな働き方は、バルブが崩壊した時に終わっています。
今は、「その仕事が社会にどんなインパクトを与えるか」を理解して進めていかないと、どんな事業も淘汰されていくと思っているのです。
厳しいかもしれませんが、ケアマネジャーが「私はきちんとルールに則って実践しています!」という程度では、社会保障の費用対効果の優先順位に低く位置付けられても仕方がないと思っています。
きちんと評価してほしければ、「きちんと評価されるだけの根拠(自分たちの介入でどれだけ社会に効果をもたらしたか)」と「新たな方向性で明確なポジションを取る」ことが必要になってきます。
だからこそ、国の発言を批判したり評論するだけでなく、その言葉から何が求められていて何に期待をされているかを読み解き、自分達が何をするかを考え実践することが、とてもとても大切だと思っています。
なぁ~んて☆